分化2
研修の中で、特に印象に残った言葉がある。オランダでは、60年代の変革時に掲げていたスローガンが在るという。
「多様性が維持されながら、その上で質が高いものを提供できること」
というものだ。
これは文章にすれば簡単に書けるが実現となるとそうはいかない。
今の世の中、多様な価値観と多様な文化が混在混沌としている。
それはやもすると、上辺だけの他と自を区別する「割り切り」になりがちだ。
日本での日常的な人間関係などを見ていたら、この割り切りはとても普通に身近で行われている感じがする。私がよく「重たいやマジメすぎる」とか言われるのもきっとその割り切り的な感覚があるからだろう。私は常に本質で相手と深く出会いたいだけなのだ。
そうやって曖昧に割り切れば他を認めるのではなく、自分は違うという身勝手な自分だけがよければいいという傲慢に繋がるからとても危険なことだと思う。昨今で起きる悲しいニュースはどれも自分勝手にモノゴトの尺度を決めつけ、それに直接自分が関係してなければ何をやっても許されるというよりな道徳倫理、また人間の特性に於いて大きく欠如した判断が横行しているのだと思う。
本当の多様性を受け容れる社会とは、正しく「分化」していくものだ。
つまりは、ひとつのものが2つに分かれていくということを受容するということ。
今の私もそしてあなたも、先祖からたくさんの子々孫々へ遺伝子が分化してきた。途切れたことは一度もなく、そうやって命の「バトン」を受け継がれながら今の私とあなたがここに在る。
その分化された人間の持つ遠い先祖からの温かい恩恵である個性や能力を認めて、互いを活かしあうことが分化の本質だと私は思う。
人間の生命は、みんなひとつだったという真理はなくなることはないのだ。
だからこそ、それがまったく別のものだと「区別・割り切る」理由はない。
日本人は元来、すべての異なった生き物の中にも自分と共通する心を見出し畏敬の念を持って祀ってきた「かんながら」の魂を持った民族だった。
それは元来、すべてはひとつであったものから分化したことを無意識下で理解していたからだと私は思う。
今の時代のように、自他をこんなに冷淡に区別するようになるとは・・・本当に理解し難い現状だと義憤に満ちる。
もうひとつ。
「その中でも質が高いものが提供できることが条件」という話。
多様な価値観や環境でも質が高まるとは「共生」の理念に沿って自然の法則にしたがって正しく生きることを示唆しているのだろうと思う。
人間が機械的文明を築く以前、多様性の中で質を高めなかった動物や生物の種だけが全滅してなくなっているのだという。
この地球上で生きる生命は、きっと多様性の中でも「成長し続ける」ことが絶対条件であり、ルールであり、それは質を高める生き方を選択する受け継がれていく普遍的な宇宙からの変化の意志が働いているのだと思う。
だからこそ、今に返ると今こそ、20年先、30年先の日本の行く末を案じ、子どもたちの未来と道を用意するためにもすぐにも私たちは変わっていかないといけないのではないか。
まずは、今の目の前の子どもの保育環境がこれからの時代に本当にあっているかを見つめてほしい。
そしてあわないと少しでも思うのならば、私たちと一緒にとことんすべてを捨てて変わっていってほしいと心から願う。
私たちはそんな人たちと一緒に歩み続けて生きたい。
こんな小さな島国で小さく争っている暇もないし、そんな時ではないのだ。
きっと、まだまだ私が社業への信念の力が弱いのだ・・・想念実現するまでやり続ける。
早く、しかしゆっくり、そしてしっかりと磐石な知識とノウハウ、モデル、適応、ツール、仕組み、そして精神を育て、0歳から6歳までの「人生の方向性を決めていく」この年の子どもたちの未来を創るために世界から学べるものは何でも陶中混じり合わせ消化して質を高め続けていこうと誓う。
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子ども同士の遊びでも、「ゲームがないから友達と遊べない」、「同じテレビを見ていないと仲間はずれになる」などと、コミュニケーションの取り方が昔と現在では変わってきているのだと感じています。
カグヤの大切にしている「子ども第一主義」という理念にひかれ、自分が子どものために命を使っていくと決め縁が会って出合ったのだから、自分から本気の関わりをしていき、カグヤの目指す理念を日々行いたいと思います。
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「これ以上は無理」と考えることをあきらめてしまい、自分は違うと分けて考えて
しまう。自分の中の弱い部分があります。しかし、本来、人と人が関わり合う中で
大事な部分を伝えている内容が込められているのだと思います。人はどうしても
分けてしまい、それ以上、関わりを持とうとはしない弱い生き物だということを
思います。自分が一体何のために生き、自己という存在が与えられているのか、
一人だけでは自己ではなく、狭い中での全になってしまう。他がいる中での自があり、
自分が他の存在により生かされていることを感じて生きたいと思います。
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