1996年の時のメモノートが見つかった。
この頃は、まだ中国に居て繊維(アパレル)の仕事をしていたときのものだ。
この頃も貪欲な向上心があり、若い情熱と熱意でより高くより早くをモットーにひたすら自分を痛めつけながら仕事と向き合っていたようだ。
ノートの節々に書き綴ったメモを見ると、それが分かる。
その自分のメモの一つにはこう書いてあった。
「行動するときは、必ず何かを掴む気持ちで
行動した後は、必ず何かを掴んで帰る。」
「給料を上げるのは上司ではなく、部下なのだ。
部下が上司を突き上げて給料を上げさせるのだ。」
この頃は、有名な常務についてただ自分の無能さ無力さを呪っていたものだ。
早く一人前になって、仕事で結果を出したいとその一心で日々を送っていた。
上司に気に入られることよりも、上司を愛することを目指していた。
嫌なこともたくさん言ったがすべては愛する上司と会社のためだった。
時には本気で嫌がられる時もあった。
でもその御蔭で、とても上司には可愛がってもらった記憶がある。
馴れ合いはなかったが、本当に大事な仕事の意味を教えていただいた。
今でもその常務から教わったことは、座右にしているものが多い。
そして、他にはこんなことが書いている。
「本当に優しい人間は、自分に厳しい人間だけ。
経営者とはこのようにならなければならない。
会社のため、社員のため、お客様のため、鬼になれ!」
まだこれは私が20歳の時のころのメモだ。
今、10年経って果たしてどうだろうか?
まだまだ自分はあの頃の約束を果たしていない。
あの頃の約束が社長になった今、果たしてどれだけ実践できているだろうか?
まだまだ向上する貪欲さは一向に衰えないどころかこの今も自分を突き動かす。
できるならば、この先10年で本当の意味での脱皮を図りたいものだ。
久々にノートを開きながらこの先にある各々の持つ心の斜陽を真っ直ぐ眺めた。