環境

環境ということになるといろいろとある。

目に見えて出てくる環境というのは、普段は目に見えないビジョンやその人の人生観や人格などからにじみ出て現われてくるものがある。

たとえば、花が多い環境などは心の潤いがあり、その潤いが周囲に香っているということもある。他にも、居心地の良い穏やかな落ち着いた環境などはそのリーダーや職場の人たちの心が定まっていてブレなくなってきたということもある。

人はその理念から定めた実践が増えていくと、次第に環境に現われてくる。

最初は分からないけれど、良い環境を真似して創ってみると何が自分と異なるのか、そしてそれを維持するために自分が決めることは何のかが現れてきたりする。そうやって環境を学び真似をするところからでも気づけるところはたくさんある。

私たちも関わっているパートナーにも、よく環境を観てそれを実践してみるところから勧めることが多い。目に見えないものを伝えるための効果的な方法の一つになる。しかし最終的には、決断と信条が環境を創りだしていくのだと思う。

どの組織でもそうだけれど、リーダーの仕事というのをブレずに持っている人と持っていない人がいる。日頃は特に実感することはないけれど、理念が立っているリーダーは、普段からその実践を行っている。

リーダーというものは、有事の時に本当にブレナイ行動や決断ができるかどうかでリーダーになったかどうかということが分かるのだろうと思う。

常に何を優先するかというのは、そのリーダーの思いが決定づける。
何を大事にしているかを観れば、何を目指しているのかはすぐに分かる。

環境はそういう日々の積み重ねの上に出来上がってくる。

国家も同じく、そのトップの周囲で起きる出来事に対してどれくらいの不退転の決意かどうかはすぐに伝わってくる。

まずその心得やその目標が崇高であったり清廉でなければ、決して人はついては来ない。常にリーダーは、自らを清浄にして高い理想に向かって様々な人に自分を捨てて尽くしていくことが必要なのだと思う。

論語にある君子のように、人間のために生きるというのはそういうことだと思う。

しかし、今の世界では色々な情報が錯綜し、様々な囚われた情報に流されそうになる。経営者は好き勝手し、政治は荒れ放題、そして人心が荒廃し、多忙を極め、世知辛い繋がりと人道に反する事件がたくさん起きている。そういうときでも、自らをしっかりと支え原点を見失わない様にしっかりと明確にしておくものが理念になる。

会社だけではなく園でも、理念が決まり、その目的と内容、方法などを明確にしていく過程で、子どもたちの未来にどのようなブレナイ実践を創意工夫し行うのかというは重要なことになる。

何でもそうだけれど、通常の決めつけられた世間一般の常識を疑い、自分自身の刷り込みに囚われず、原点や初心を忘れずにあるがままに本質から判断できる状態でなければ本当に何かをやっているとは言い難くなると思う。

刷り込みや囚われにならないように、何でもその意味を深く追求していく実践やその意味から常に内省していることが結論を左右していくのだとも思う。

私自身、無意識に囚われてしまうことがたくさんあり、迷いがあるのだとよく実感する。様々な出来事を通して自分が本当にやりたいことに沿っているのかを確認する貴重な出逢いや出来事もたくさんある。

子ども第一主義を掲げているけれど、とても一朝一夕にできるものでもない。しかし、全ては世界の平和のため子どもの未来のためと粛々と行うことに祈りを込めるしかないと自らを練り上げようと努めている。

常に、理念に沿ったブレナイ実践は誰にでも必要になるのだ。

子どもたちには、自分が決めたことを流されずに自分を信じて夢を実現できるような気持ちになれるような環境を生み出す人になってほしいと願う。

まずは、私自身が、誠心誠意、至誠の実践を学び、子どもたちの現場に確固たる子ども主体、子どもが主人公になるような環境を用意していきたい。

すべての出会いに感謝し、有難い日々の信条との一期一会を大切にしていきたい。