価値観の変容

人が内面の自我を形成していくものに価値観というものがある。

人の生育には自分の養育された環境が与える影響は大きく、どのようなところで自分が育ってきたかでその影響を強く受けている。例えば、道徳的な環境で育った人たちはそれは当たり前であるように感じ、またスラム街のようなところで育った人たちも同じく周囲の環境は当たり前であるように思うものなのです。

これは環境というものが与えている影響を言いますが、その人の考え方に大変色濃く刷り込まれているとも言えるのです。本人は、そのような過去の環境のことなどは無自覚でいてもそれは新しく異なる環境下にいけばすぐに気づくものです。

しかしそこで新しい価値観に触れることでまた考え方が変わってくるともいえるのです。

人が変わるというのは、新しい価値観に触れることが大事で今までそれが当たり前であったことからそうではないものがあると思えるか、そしてその価値観が面白そうだと感じて自らが勇気を出して近づいていくことができるかということでもあるのです。

人はほとんど自分の居心地の善い場所を求めて彷徨います、そしてそこから容易に出ようとはしないものです、それは自分が一番長くそしてようやく落ち着いた環境の中で安心できるところをみつけたので、その自分にとって相応しいと思い込んでいるところから出たくないからです。

茹でガエルの話にあるように、一度、そこで安住してしまえばなかなか抜け出せないのと同じ話です。

同じように、自分の形成された価値観は知らずしらずに自分というものを大きく拘束しているものなのです。

その価値観の変化には常に恐怖と不安が伴います。

今までの考え方では理解できないことがたくさん顕われることに対する恐怖と不安ともいえます。知らないこと分からないことは予想ができず本能的にそれを避けようとするものです、一度やった体験が楽しければそれからは可能になりますが何でもはじめては怖いと思うものなのです。

そういうものを勇気を出して飛び込むことで乗り越えたとき価値観が変容していくのです。そういうときはできるかできないかではなく、やるかやらないかということを決心することが重要なことなのです。

自分を刷新するには、価値観のことを考えるのが一番です。好奇心旺盛に自分を常に新しい価値基準に合わせていけるよう希望に向かって自分から新しいところへとこの身を運んでいくことを優先していきたいと思います。