ポジティブシンキングというものがある。これは単に前向きであればいいということではなく、如何に悪いことにしないと自らの生き方や心の姿勢を転じることをいうのです。
もともと出来事には常に少なくても2面以上の側面がります。
それはその出来事に正対する人の都合でどうにでも解釈し運ぶことができるからです。
例えば、ある人が仕事で結果が出なかったという事実があればそれを転じてどう受け止め行動をするかにはいくつかあるはずです。また逆に結果が出たという事実があってもそれをどう受け止めて行動するかでまたその事実は変わってきます。
よくプロフェッショナルのインタビューで、「結果が出ないときにはこれは必ず自分が何か見落としているという気づきですからこれをチャンスに換えて必ず目的を達します」と発言します。そして逆に「結果が出ていますがこれは皆様の御蔭で出たもので自分がやったことではありません。そしてまだ確実に”もの”になっているとは言えません、だからこそ今回の結果を大切に受け止めてまだまだ改善に精進していきます。」と発言します。
このように転じる力をよく知る人は、その事実が一つであったとしても、それを受け取る受け手の力でまったく事実は変わってくるのが分かっているのです。
そしてそれが「努力」の本質「であろうとも思います。
よく精神論で頑張りますという言葉がありますが、何を頑張るかといえば単に結果を出すために頑張りますと言っているのです。出ないので出しますでは、そこに転じる力が入っていなければ単に結果に対してものを言っているだけになっているのです。
昨日、ミッションパートナーから打ち合わせの中で幸田露伴の「3つの福」の話をお聴きしました。
「惜福」、「分福」、「植福」の3つだといいます。
「惜福」とは、めぐってきた幸運を一挙に使い果たさないこと
「分福」とは、天から与えられた福を他人にも分け与えること
「植福」とは、人のためになる「福の創造」を行い世話したり改良したりすることによって「福の増殖」を行うこと
営業の仕事でもそうですが、会社の経営でもそうですが、時間も出会いも自他の人生もすべては大切な財産です。それは大切な財産ともいう根源的な「福」をどのように活かしているかということに通じています。
しかしその財産を活かす人と、その財産を単に使いきっている人がいるのです。本当の意味での「貢献」とは、この財産を福としどのように大切に活かし、そして用いるかのですべてが変わってくるのを自覚していることなのです。
そしてやはりそれは生き方から変わっていくのだとも思いますが、これはどれだけ誠実に「真摯」であるかにも言え、これからの新しい時代のリーダー像には欠かせない要素なのです。
だからこそどのような環境下であっても時代であっても、この転じる力を磨くことは人として何よりも大切にしなければならぬ道の一つであるのです。
子どもたちが大人になっても子どもらしさを失わないために実践を積んでいこうと思います。