生活をしていく中で、観直してみると元々持っていたものが色々と消失していることが分かります。
例えば、暖房器具などもそうですが日頃から自分の身体で温めるよりも外側の便利な道具を用いていつも身体を温めていたら元々持っていた体温調節の機能が次第に衰えてきて周りのものに依存するようになってきます。
そういう状態で外に出たら、すぐにしもやけになったり風邪をひいたりしやすくなるから、余計にマスクやホッカイロ、その他の移動手段での工夫などより便利なものを求めて対処していくようになるのです。
これも一つの元々持っていたものが消失していく事例です。
もう一つ例えると、カタチだけではなく人々の絆なども同じです。
日頃から契約とか立場とか、お金とか法律だとかの外側の便利な枠組みの中で人との関係を築いていたら元々もっていた信頼のきずなという機能も次第に衰えてきて表面上のつながりに依存していくようになっていきます。
本来、元々は人は絆を大切にしていくことで助け合い長くお互いを生き残らせる智慧があったのです。それをお金などを中心に便利なものを活用して自分だけ生き延びようなどと思うことからもともとあった絆の力が消失していっていると思うのです。
文明というものは、生きていくために工夫しては生きやすくしていくためには欠かせません。しかしそのことで、今まで大切に守ってきた元々持っていたものを消失していくことで生き難くなっているとも言えるように思います。
やはりどちらかに偏ってしまうと、長く中庸や中道に止まっていることはできないようです。
温故知新ではないですが、こういう時代だからこそ敢えて温故が何かを大切にし、そして敢えて知新していくという勇気が必要ではないかと実践の重要さを改めて実感します。
時代は日々に変化していきます。
自分の中で消失していると感じている元々持っている力に声掛けをして呼び覚ましつつ、変化の象徴でもある子どもたちからその力を学んで実践していきたいと思います。