人に限らず、全ての生きものは関係性を保って生きています。
これは繋がりのことで、様々なものと関わることで自他を強く結び付けていくのです。
例えば、生き物を育てたり何かを飼ったりするとします。私で言えば、鳥や猫、犬から魚、または植物や虫たちまで日頃からの関わりの中で結びつきを強くしていくのです。以前は嫌いだったものも、共に暮らし関わり合う中で御互いに好きになっていくのです。
このお互いに好きになっていくというものの中に結びつきがあるのです。
そうやって好きになっていけば、気が付けば仲間であり、気が付けば家族のようになっていくのです。環境というものが与える価値もまたそこにあるのです。どのような環境があるかというのは、どのようなものたちと関わりそして結んでいくのかで自分を理解していくのです。
人間社会では肩書や立場などというものがあります。
それは社長であったり部下であったり、兄弟から親子、そして取引先とか友人とか、色々と関わりの対象をその立場からの見え方で捉えて理解しています。しかし、本来はそういうものではなくみんな「仲間」ということになるのです。
暮らしを通していのちは様々なものと結び合い、そして仲間になっていきます。
その仲間を大切に生きていけば、次第に仲間の存在に感謝できるのです。
自分が生きているのは、仲間があるからです。
その仲間という、繫がりや結び目のところに確かな自分の存在意義があるからです。
人はすぐに立場や肩書で関わろうとしますし、それにすぐに一人で何でもやろうとします。しかし仲間と関わっていくことで仲間を好きになっていくことができるなら、本来の絆や関係性に幸福感を味わっていくことができるのです。
その時その瞬間に出会ったものもあれば、いつまでも変わらない出会いもある。
その全てがご縁という有難い仲間の存在により実感できることに歓びを感じます。共に働くということの素晴らしさ、暮らし祭り、そして共生できる有難さ、そういうひとつひとつを噛み締めながら残りの人生も味わっていきたいと思います。