先日、社内で「大切にしているもの」という題材でアクティビティを行いました。
皆で何が大切なものであるか、それは何か、共通しているものは、今優先されているものは何かなどを相談して話し合っていくのです。それぞれに話しを進めていく中で、御互いに大事にしたいと思っていることが出てきます。そこには、家族、健康、思いやり、愛、志、仲間、時間など、様々なキーワードが出てきました。
人は大切にしているものというのはどういうことか、それは失いやすいものではないかなどと話も出てきて、皆で考え直す素敵な時間を過ごすことができました。
私たちは天地の間で生きています。そこには目には見えませんが何よりも大切な経糸というものがありその経糸によって私たちは存在しています。例えば、先祖が一人でも欠ければ、そして出会う人が一人でも間違えば今の私は生まれていないのです。他にも、隕石が落ちたり大洪水があったり、過去の出来事が一つでも間違えば今の状況はないのです。
当たり前になってしまいがちですが、様々な存在が一つでも欠けたら存在すらもできないのが私達ですから偉大な思いやりの有難さの中にいるのです。
しかし人間というものは、そういう大切なことを見失って忘れてしまう生きものです。それをそうしないように人間は共に学び合いご縁をつむぎます。言い換えれば、ご縁があるということはその横糸によってはじめて全体を理解していくことができているのです。
人が人との関わりでもっとも素晴らしいのが、それを互いの関係性の中で思いだし学び直し、そして維持していくことができるのです。例えば、愛を学ぶためには愛を学ぶ一期一会の出来事を共有していきます。その愛を学び合うご縁を結ぶというのは、誰とでもできるわけではありません。他にも、仲間というものや志というもの、思いやりを学ぶとします。これも誰とでもできるわけではありません。
大切なことを忘れてしまっていて、見失ったものをもう一度お互いに思いだせるということ。思い出せることでいつまでも忘れないでいたいという宇宙の心的を実感できるのです。
出来事とは不思議なことで、その結果が良し悪しではなくそこで何を学んだかというものを内省すれば自ずから人は悟るように思います。そこに大宇宙の不思議、自分の中にある小宇宙の不思議を実感するように思います。
それは言い換えれば、分かれているものではない、つながりがきれているところがないという場所を実感することができるということです。
そうして人は大切なことを見失いそうになるとき、それを大切にしている教えに出会うのです。そして思いやりのある人たちがいつまでも忘れないようにと仕組みを遺すのです。
仕組みとは、自然のことかもしれません。
かんながらの道を歩む中で、この仕組みが何かを自然と先人の智慧から紐解いていきたいと思います。子どもたちに経糸の仕組みを譲っていけるように心の的を大切にしていきたいと思います。