理念が受け継がれ、いまだに色褪せずに実践している場所にディズニーランドがあります。
沢山の本も出版され、その人気の秘密について紹介されていますが多くのファンが世界中から集まり、また日々新たなファンを創造しています。
遊園地という名で存在する施設は同じでも、その目的が異なればその理念や定義も内容もまったく異なるのです。
そもそもこのディズニーランドの発祥の由来にはこう書かれています。
「ウォルト・ディズニーは、よく幼い2人の娘を連れてカーニバルや動物園、遊園地に遊びに行っていました。ところがあるとき、娘たちは回転木馬に乗って楽しんでいるのに、自分はベンチに座ってポップコーンを食べるだけという状況に気づき、なぜ両親と子どもたちが一緒に楽しめる場所が存在しないのかと、それを造るべきではないかと考えたのです。それがディズニーランド計画の始まり。ウォルトは彼自身のポケットマネーでデザイナーを数名雇い、コンセプトを考え始めました。その開発には15年という長い年月がかかったといいます。そして、カリフォルニア州アナハイムに、1955年ディズニーランドを完成させたのです」
15年かけて、「一緒に」という考え方のもと、皆で一緒に楽しもうという思想を現場で活かして様々な環境を創りこんでいき今のカタチになっているともいえます。子どもだけが遊んでいるところではないのは一目瞭然です。
そこからこのような理念を明確に打ち出します。
「世代を超え、国境を超え、あらゆる人々が共通の体験を通してともに笑い、驚き、発見し、そして楽しむことのできる世界。「私はディズニーランドが、幸福を感じてもらえる場所、大人も子供も、ともに生命の驚異や冒険を体験し、楽しい思い出を作ってもらえるような場所であってほしいと願っています。」というウォルト・ディズニーの言葉があります。あらゆる世代の人々が一緒になって楽しむことができる“ファミリー・エンターテイメント”を実現したいというウォルト・ディズニーの思いがディズニーランドを生み出し、この考えがディズニーテーマパークの基本コンセプトとなっています。」(東京ディズニーランドHPより抜粋)
そしてそこから「ハピネス」、幸せという言葉を導きだしキャッチコピーになっています。その上で、具体的な行動指針も打ち出されそれが先輩たちの努力によって伝承継承されて今が在るのです。
私から見れば、9割がアルバイトでも理念が明確に浸透するのは目には見えない今までの先輩たちの理念の実践の継承が正しく行われているからであろうと思います。その中間の人達がどれだけの偉業を為したのかを考えると頭が下がります。
東京では30周年ということでイベントを多く行っていますが、1割の正社員が30年丁寧に後輩たちのお世話をし続けているとすればそれは1割という数字では表れてこない歴史があるのです。
ウォルト・ディズニーが目指した理念や信念が、語り継がれそれを正直に継承するものたちがいてはじめて今の本質や存在感を醸し出すのでしょう。理念に関わる仕事をするからこそ、自分のおこないが後人たちの未来になることを決して忘れてはいけないという気持ちになりました。
最後にウォルトディズニーがこういう言葉を遺しています。
「ディズニーランドは、決して永遠に完成することはありません。世界に想像力がある限り、永遠に成長し続けます。」
永遠の未完成が持つ好奇心、その時間の可能性を成長という言葉で表現しています。
学びは無限ですが、この意味からまた新たなインスピレーションをいただきました。子どもたちのためにも今後の発展に役立てていきたいと思います。