人間はお互いの信頼関係を築くのに自分との信頼関係を先に築く必要があるように思います。信頼関係の本質は、他人の評価から測るのではなく自らの自信によって育まれるものだからです。
信頼というのは、自分自身のありのままを受け容れることのように思います。それは認めるということです。自分という存在がどういう存在であるのか、現実を含めてすべて丸ごと受け容れます。そしてそのような自分を受け容れてくださっている周囲のことを丸ごと受け容れます。そうすることで次第に今の自分を認めることができていきます。
自分はこれでいい、自分はこのままでいいのだと自分自身を認めつつ、自分が信頼できる自分になろうと自分の甘えに打ち克ち続けていくことで自分自身との絆も深まり、同時に周りからも信頼されるようになるのです。
自分が決めたことや自分がやろうとしたことは自身で実践していくしかありません。それを観て周りもその人は信頼できる人かどうかを判断しているのです。いくらその人の見ている前だけや表面上だけを取り繕ってみても、自分自身が決心したことはその人にしかわからないものです。
自分が決めたことができない人を周りが励ますのは、その人が自分=自身になってほしいと応援しているのです。あるがままのその人になるとき、人は美しく個性豊かに主体性が発揮されていきます。その人がその人らしくいるとき、自分自身を見出し、その自分自身が社會の一員になるとき、世の中は平和で楽しい未来を創造していくことができるからです。
お互いに信頼し合うというのは、常に自分自身が自分で決めたことができるように頼れ信じることができる関係がその人自身にあるということです。
よく考えてみると、信じるというものは常に自己内省が必要です。自分が自分(己)を振り返ることで、信じた自分をやれたかどうか、信じたように取り組めたかどうかを自分自身で確かめるのです。
そしてそれができていなければ自分が改善し、自分が修正し、自らを助けていくのです。自分を認めることができてはじめて人は責任が持てる人になります。それは自分自身を信じることができるようになるからです。言い換えればそれを「自信」というのです。
いつも自分のことをもっとも身近で助けてくださっているのは誰でもない自分自身です。
そのことを忘れず、自分を認め、自分に感謝するとき、人は自分を信じはじめるのでしょう。自分を好きになるということは、自分を大切にするということです。
自信がある人は、信頼されます。信頼される人は、自信に裏付けされた自分自身が自立しているのです。なにが自分にできて何が自身にできないかを正しく認識することができることではじめて頼ることの素晴らしさ、仲間の存在の価値に気づくように思います。
自分自身と仲よくすることで仲間はできます、その仲間を大切にすることで周りの仲間が増えてチームはできます。お互いがお互いを信頼し合い仲間になっていく中で、自分自身というものにも出会います。みんな自分自身との関係づくりのなかで苦労したからこそ人に共感でき、その人を応援して励ましたくなるのです。
一期一会のご縁がある人たちと一緒だからこそ、絆は結ばれてかけがえないのない信じる仲間がある世界に生きることができるように思います。
ひとりひとりの存在価値が光り輝く昴のような集団を目指していきたいと思います。