コツを掴む意味

今年の自然農の大豆はほとんどがカメムシに養分を吸われて実をつけることができませんでした。しかしその中でも少しだけですが立派につけてくれた大豆もありました。

毎年、一進一退で掴んだかと思えばまた失敗を繰り返し、作物を育てることの奥深さを感じます。

今年は御米がとても元気によく実り、その他のナスやオクラ、ピーマンなども大量に収穫できましたが大豆については油断があったかもしれません。こうやって失敗と成功をくり返して得られるのは得難い体験と経験と知恵です。

今年はこうだったから来年はこうしよう、一昨年はこうだったからこの数年の観察結果を観てああしようと、次へのチャレンジに生きることが愉しみなのです。内省を繰り返し、表の裏にあるものを感じ取ったり、目には見えないものを直感したり、表層に表れない深層の真実に気づいたり、そのものが学び生きる喜びなのです。

これは農だけではなく仕事でも同じです、前回はこうだったから次回はこうしてみよう。今までこうだったからこそ次こそはああしようと、挑戦する気持ちを高め、好奇心を育てていくことで仕合せと豊かさに出会います。

人生は、二度とないのだから体験と経験こそが宝です。宝である理由はどの体験も貴重な発見と有難いご縁であるからです。

その一つ一つの意味をどれだけ深く味わい感じ切るかで人生のコツを掴んでいくのです。そのコツそのものが自然の智慧ですから、コツを学びコツを掴めば自然と一体の境地を得てその妙に魂と心が揺さぶられ自然と一体になった感動の機会を得られるのです。

私たちが仕事が愉しいのも、人生が仕合せなのも挑戦できるからです。日々の少しの勇気と大きな反省そして長い根気が人を著しく成長させ、地球や自然の生育と渾然一体化させます。

今を真摯に掘り下げて、ご縁を感じ切り、日々に起きる新鮮な出来事の意味を味わい尽くし、新しいことに挑戦して、一期一会の人生を謳歌していきたいと思います。