地球人財の資質~日本古来の心~

昨日、グローバル人材の資質と実力とは日本古来の心という書き方をしました。これは脈々と古来の親祖から私たちに受け継がれてきた伝統文化とも言ってもいいかもしれません。

私たちはこの日本の風土に活かされ、その風土に見合った様々な伝統を道を実践する中で磨き上げてきたとも言えます。それぞれの国にはそれぞれの風土があり、先人たちが智慧を結集して子々孫々へと資質と実力を譲り渡してきたものが私たちに具わっています。

それは生き方や思想とも言っていいのかもしれませんが、太古の昔からどんな暮らしをしてその暮らしを伸ばしてきたかということです。しかし今は、その暮らしが経済優先の便利な社会構造の中で次第に失われてきているようにも思います。

私たちの伝統文化というのは、身近な職人さんたちや生活の智慧の中に籠められてきました。子どもの頃からその古来からの伝統文化を見ながら、日本古来の精神や思想を身に着けていくことで文化の本質を理解していたのでしょう。

これから国際的な交流はますます増え、いよいよ子どもたちが地球人財として活躍していかなければならない時に、如何に異文化に対する理解を高めつつ、異なる文化をもつ人々と協調していけるかは今の教育環境にかかっていると思います。

自分たちがどのような民であるかを知ることは、相手がどのような民であるかを知ることに繋がります。世界では風土と融合して発明された様々な文化が存在しています。その文化をどうまた融和し合い、互いの相乗効果を高めて尊重して組み合わせていくかが異なりを活かしあい助け合うためには必須の力になってきます。

日本古来の智慧を学び直すことは、日本古来の心に触れることです。

それは私たちの先祖がどんな初心で国造りを行ってきたかという理念と経過をかつての暮らしの産物から学び、その真心をカタチにすることです。

世界ではすでに活躍する日本人が沢山いますが、そのどれもが根底には自分たちの風土の文化をしっかりと身に纏い、そのアイデンティティを持って新しいことに挑戦しています。自分のルーツや自分が何をしたいのか、その初心を持つことで世界はその人をその風土文化の真心の体現者と認めるように思います。そしてそういう人たちが集まってくるからこそはじめて世界は一つの中で互いの異なりを活かしあい真の平和を創造していくことができるように思います。

私が考えるこれからのグローバル教育とは、「異なることを理解し、一緒に協力する意味を教える。」ことではないかと直感しました。それは今の社業で時間をかけて行っている自然に学ぶこと、発酵や稲作にもつながっています。

どんなに時代が変わっても自分自身の生きる願いの中に、先祖たちがみんな生きています。世界はこれから急速に近づいてやがて一つになっていくでしょう。今、私たちが子ども達のために観直していくことはやはり暮らし、生き方の方からです。

先祖を敬い、先祖を慕い、日本古来の心を学び直していきたいと思います。