先週末に自然農園に出て、また今週末に同じく農園に出てみると畑の様子が一変していました。この一週間で、野菜をはじめ雑草、草花が急成長し見違えるほどに大きくまた数が増えていました。
自然界の景色は、冬草が枯れ果てすべて春草に変わります。虫たちもこんなにも増えるのかというくらい、小さな蜘蛛や小さなバッタ、オタマジャクシや蝶に蜂、その他の名を知らない小虫を含めれば膨大な量の虫たちが誕生しています。まさに「春が咲いた」様子に、春の陽気の持つ勢いを感じました。これは都会にいては分からない変化であり、手作業で土を触っているから気づく実感でもあります。
この一週間の私の感じる変化と言えば、春風です。
私は風を感じる性格が強いらしく、風を身体に通すことでその風によって季節感を味わいます。秋の木枯らしもこの春風と同じ性質がありますが、季節の今と変化のタイミングを自然から感じ取ります。どの時期に種を蒔けばいいか、この季節の風を感じる力によって私は動きます。先週から今週にかけて、たくさんの種を蒔きました。この季節の変化の時機は、種が芽を出す最幸のタイミングなのです。
そして春の風が吹く時、それまでの冬たちがいなくなるのは風によって吹き清められるからです。強い春一番が吹き荒れるころ、桜の花は舞い散ります。そしてそれは今までの枯葉も同時に舞い散り、森には膨大な落ち葉が落ちていきます。その落ちた枯れ葉の下では、新しい息吹が芽生えその落ち葉によって春のめぐりの循環が開始されていくのです。
季節を動かすのは風であり、その風は地球が吹いてくる風です。その風には意志があり、人間が呼吸をするように吐いてから吸う、吸ったものを吐くを繰り返します。春に吐きそして秋に吸う、季節のめぐりと人間の呼吸は同一であることが分かります。
この地球の吐息が、風になりその風を受けていのちは燃えていきます。この燃える気は太陽の徳と同じく陽徳です。陰陽の世界も同じく、そこには風と水が関わっています。
話を戻せば、春の風が吹くときそれは季節が変わるときです。そして穢れを祓い清め自然調和をはじめます。自然調和し、それまでの陰陽善悪すべてを福にしてまた新たな活動をはじめていきます。
福を味わうためにこれらの季節が変わったことを風によって心身に伝え、新しいいのちの一年がはじまるのを感受することで自然のリズムに沿った状態をつくっていきますっています。人間は心地好い風にゆられているとき、福を味わうのです。これは自然界万物のいのちは皆同じです、人間も大きな目でみれば大自然、地球や宇宙の一部ですからその一部が全体と繋がっているのは自明の理です。
全体の流れに従い、万物の循環に沿い、天命を盡していきたいと思います。自然こそ私たちの先生であり、全てのお手本です。学び直しを深めてものにし、それを実践でカタチにしていきたいと思います。