人は自分をさらけ出せないとかっこつけてばかりで本当の自分を隠そうとするものです。先日のべてるの家でも「健常者はすぐにかっこつけるけれどかっこつけている間は治らない」と言っていましたがその通りだと思います。
なぜ治らないのかは、自分をさらけ出さないからアドバイスを正しく受けることできず他人の親切を素直に受け取ることが出来ません。そうやっていつまでも悪循環に陥り一人になると分かってもらえないことばかりに愚痴を言っては最後まで一人ぼっちになってしまいます。
自分の素直に思っていることをさらけ出せるというのは、周りに迷惑をかけていることを受け容れることであり、周りによって助けてもらわなければ生きていけない自分を認めることです。そうすることで周りが自分が思っている以上に自分のような存在に対して本当に善くしてくださっていると実感できるからです。
人は自分一人で生きていこうとして頑張り自分を責めては周りに迷惑をかけない人に成ろうとするものです。しかしどんな人も迷惑をかけていない人などは存在しません。生きていくというのは、身近に居る人たちをはじめその範囲を広げて社會や世界、地球にまで自分の存在が迷惑をかけているのです。そんな迷惑をかけている存在だから要らないのではなく、みんな迷惑をかけあって生きているのだから御互いに貢献し合って共生していこうとするのが自立なのです。
歪んだ自立心を持ったままに刷り込まれ心を閉ざしていると大切な仲間を傷つけ、そして一緒に生きようとする人にまで失礼な態度をとってしまいます。あなたのことを大事に思っている人を自ら遠ざけては自分が苦しんでいる姿を見せても周りは苦しみが増えるだけで仕合わせにはなりません。
人間が仕合わせになるというのは、御互いに本音で付き合う仲間ができることです。それは自らが勇気を出して本当の自分、心をオープンにして素直に正直にあるがままの自分をさらけ出すことです。
周りは自分が思っているほどひどいことはしませんし、自分と御縁があった方々はいつもあなたを見守っている存在だと気づけるのです。引き籠っていて自他をいつまでも交互に責めてばかりいても一緒に歩んでくれる人は現れませんし絆も深まりません。
弱さをさらけ出せるというのは、一人で生きている、一人で生きてきたという勘違いを捨てることのように思います。困った時はすぐに誰かに頼める自分、自分の気持ちを正直に伝えて自分自身のままでいる自分、無理をせずあるがままの自分でいることで周りも安心し心を通じ合わせることができるように思います。
今はそうやって無理したことから無意識に誰にも本音を殺して自分を我慢して生きている人がたくさんいるように思います。相談を受けているとその人自身が自分でも本当の自分がわからないくらいに本当の自分のことがまったく分からなくなっています。そういう自分を取り戻すことができなければ自分を自分で支えることもできず、本当の自信を持つこともできません。長い時間そのような生き方をしてきたのなら、本当の自分を取り戻すためにその「生き方」を取り戻す必要があります。自分らしくいられるということ、自分らしい生き方はその中に存在するからです。
そして自信というのは「自分自信」になることですから、まずはその最初の生き方を換える段階として自分から自分をさらけ出す実践を行うことだと思います。私たちも子ども達に心を開く聴福人であり続けるためにも新たな実践を追加し、共生と貢献によって自立を育む社會を弘げていきたいと思います。