イニシアティブチャレンジャー

昨日、チームのことを書きましたが人がチームを形成するときに何が邪魔して協力することがスムーズにできないかはそれは個々の意識の問題でもあります。そもそも個人というものとチームというものを対立して考えてみると、個人から見たチーム観、チームから見た個人観というものがあるように思います。

例えば、個人から見たチーム観であればまずは自分ができるようにならなければならない。チームの足を引っ張るわけにはならないといいながら自分の方に意識を向けていくものです。しかしチーム観から見た個人でいえば、誰がやってもいい得意な人がみんなをリードしていけばいということになります。つまりはせっかくチームなのだら色々な人があるのだからこの分野は誰、この分野は自分というように全体の中で興味があったり自分が向いていたり、持ち味を活かせるのならチーム内の誰かがイニシアティブをとっていけばいいのです。

しかし実際の組織を見るとそうやってチーム観で動くのではなく、自分がやっていないと思われたらどうしようかと誰も手を上げず周りに迷惑をかけないようにと誰もイニシアティブをとろうとはしないものです。これは、もしも自分が責任問題を発生させたらどうしようかとか、自分だけできなかったらどうしようかとか、ここにも平均を最良とする刷り込みが入り込んでいるように思います。

「イニシアティブ」というのは、翻訳すれば「自発力・先導力・率先・発案・先制・主導」という意味になります。つまりは、自発的に自分からやろうとする人であり、全体の中で自分がやったほうがいいと自分から挑戦する人のことを言います。

これは決して管理型組織においての上司や管理職のことを言うのではありません。自らが率先垂範して取り組んで形にしていく、仕事であれば仕事の組み立て方を構築したり、ノウハウを具現化したり、周りの仲間が安心して取り組めるようにまずは自分から場数を踏んで挑戦してその使命を果たそうとする人です。

その時、周りはその人が向いていると思えばその人を信頼して任せ、自分は自分がチームの中で得意を活かせるところに活かされればいいとして貢献できるチャンスを待てばいいのです。

さらに応用ができるのなら、この件は誰と誰が組んだ方がいいかや、イニシアティブを一緒に取れるパートナーとペアで組んだ方がいいなどプロジェクトに発展していくように思います。

よく考えてみればすぐにわかることですが、自分がやるよりもチームでやった方が効果があるだけではなくその楽しみや豊かさがあります。これはわざと全員で取り組んでいるように見せることにエネルギーを費やしてチーム風にするのではなく、イニシアティブをそれぞれ全員が取っていくということでチームになっていくことです。

一家宣言をしていても、まだまだ仕事を通してのリハビリが必要になります。常に日々に課題があればイニシアティブをとって前進していくチャレンジャーが状況を変化させていきます。今までの牽引したり纏めたりするリーダーではなく、これからは人々の持ち味を活かし一緒に豊にしていく「イニシアティブチャレンジャー」こそが、新しい時代のチームを創造していくのでしょう。

引き続き、歪んだ個人主義の刷り込みや平均ばかりを押し付けてきた価値観を見つめながら子どもたちに豊かさを弘めつつその打開の仕組みを構築していきたいと思います。