先日、ある高校生が会社見学に来て私たちの初心会議に参加してくれました。その高校生は、学校生活をイキイキと楽しんでいるだけでなく社會のことや未来のことに深い関心を持ち、自立してどのように生きていくかを積極的に模索されていました。
特に印象的だったのは若さですが、若いというのは年齢だけではなく柔軟性があるということです。自由に物事を考える力があり、なんでも固定概念に縛られず納得いくまで行動しようとするところにその人物の可能性を大きく感じました。
論語に「学べばすなわち固ならず」という言葉があります。ユダヤの格言にも「柔軟性を持っている者は、いくら年をとっても若い者だ」とあります。常に何か変化しようと日々を学ぶ人は、固執して頑固になり固定概念に縛られることが少なくなります。
過去の刷り込みにいつまでも囚われるのは変わりたくないという感情の束縛であったり、新しいことに飛び込んでいくと柔軟に対応することが増えて大変だからいやだとか、歳と共に変化を嫌がって硬直していくものです。そのうち生き方も頑固になってしまい新しい考え方や深い生き方に出会っても学ぼうともしなくなっていきます。
しかし時代の変化と共に、価値観も変わり、同時に常識も変わりますから昔良かったことがいつまでもそのままよかったことであることはありません。あるとき、気が付けば突然に世の中の常識が変わってしまい、昔は難しかったことができる世の中になっていたり、昔は認められなかったことが認められるような世の中になるのです。
そういう中でも大切なのは、常に柔軟性をもって自分を変え続けて創造し続ける自分を育てていくということだと私は思います。そのためには、日々の変化に挑戦し、自らを毀し続けるために新しい未知の世界へ飛び込んでいく勇気、そして常に自分はわかった気になっているのではないか、自分は間違っているのではないかと、今の自分を疑い、新しい自分を発見発掘していく努力によって自己維新していく必要があるように私は思います。
固定概念に縛られいつまでも昔のままに自分に固執してしまえばそのうち時代と合わなくなってきます。大事なものを守りたいのなら、それ以外のものはすべて柔軟に対応するという心構えがあって自分は変化していきます。いつまでも自分のプライドや自分の保身ばかりで構えていたら変化する切っ掛けも失ってしまいます。
そういう意味では仕事は常に世間や時代の象徴でありますから、仕事を通して自分を磨き維新する砥石として自分を変えていくことこそが本来の時代の変化に適合させていくというビジネスの本懐のようにも思います。
仕事はリハビリというのは、自分が時代に合わなくなったきたものを柔軟にしていくリハビリであるということです。
新しいことに取り組むことがリハビリになりますから、生き方や考え方を学び直し、さらなる柔軟性を磨き新鮮さを持ち続けることが一生自分を役立てていく力になると思います。
引き続き、子どもに学び、子どもが憧れるような素直に柔軟な心と魂を磨き育てていきたいと思います。