もともと人はそれぞれに価値観が異なります。生まれ育った環境から、あるいは遺伝子の繋がりから、あるいはもって生まれた天性もあり性格なども異なります。その価値観の異なりは文化として出てきては、それぞれの個性、持ち味としてそれが社會の中でお互いに有効に活かしあいます。
これは自然界でも同じで、一つの植物は他を活かし、また一つの虫もまた他を活かし、お互いに異なりながらも活かしあう存在して自然は社會を創造しています。そこには一つの価値観だけで他を排斥するようなものはなく、お互いに必要な存在であると認め合っていることが大前提にあります。
その大前提が人間中心主義で崩れれば、人間以外のものは尊重しないという価値観があたり前になってしまいます。そうすると、何が自然で何が不自然かが分からなくなります。
現在、人類が大きな分岐点に来ているといわれるのはこの自然からの乖離が顕著になってきたことが原因だと私は思います。西洋から入ってきた人間中心主義が蔓延し、自然に活かされているということを忘れ、お互いを尊重し合うことをやめたことが加速度的に人類の危機を高めてしまっているように思います。
国家間においても、共異体であることを認めようともせずグローバリゼーションの名のもとにお金を用いて一つの価値観に塗り替えてしまおうとしていますが、それをすればするほどに多様性は失われより自然は破壊されていきます。
本来、それぞれの持ち味や価値観の違いはお互いを活かしあう上で大変重要な自然の摂理ですからもっと異なることを大切に他を思いやり排除するのではなく共に異なるままで活かしあおうとした方が自分が生き活かされる美しい社會が創造されます。
人類の未来のためにも、子どもたちの未来のためにもまずは自分の中にある刷り込みを取り払い、周囲の環境を改善し、実践によって気づき合えるよう学びを深めていきたいと思います。