人間が仕事をするとき、応援される人と応援されない人がいるように思います。応援されない人は、誰の助けも入りませんから物事が上手く進むこともありません。人は助けてもらうことではじめて仕事ができるようになりますからどのようにして多くの人たちの助けを得る力を持つかは人生においてとても大きな影響があるように思います。
斎藤一人さんはこういう言い方をします。
『仕事で成功するには「人から、応援される」「人から、愛される」という要素がなければ難しいのです。』
他人から応援される人は、いつも他人を応援している人であるとも言えます。この応援の字を分解すると、この「応」という字は、呼びかけや問に答えること、引き受ける、承知すること、求めに応じる、返事をするという意味になります。そして「援」という字は、救いたすける、引き上げる、手を差し入れて助けるという意味になります。
応援する人は、常にこれらのことを欠かさない人でありそういう人だからこそ同様に周囲の人に応援されるのです。応援される人とはつまり誰よりも、周りのために自分を使っていく人であり、いつもみんなの仕合せや歓びのためにと自分を活かしていく利他の人であるともいえます。応援されない人はその逆で、自分のことばかりを考えては周りと比較し、自分が助けてもらうことばかりを求めている利己の人なのでしょう。
本来人間は生まれながらの利他の心、良心があるといいますがそれが曇り隠れるからこそ利己の人になって固執してしまいます。その理由こそ刷り込みであり、比較競争やバラバラにされた歪んだ個人主義、間違った平等や公平などの仕組みが人間をそうさせるように私は思います。自分がいい人間かどうかや応援される資質があるかどうかの前に、その固定概念を取り払うことが先決だと私は思います。
もう一つ、斎藤一人さんがいう「人から愛される人」ということもつながっていると私は思います。自分のことが嫌いで、自分を否定し、こんなはずではないと言い訳や文句ばかり不平不満を自分にぶつけている人は他人からも愛されることはありません。それは自分を自分自身が愛していないからです。自分を愛することができてはじめて、他人はその人も愛することができるようになります。愛は通じ合うものですから、自分が嫌いな人は周りも嫌いになっていきます。
そのためには自分を責める癖をやめること、自分を嫌いになるような嘘はつかないこと、こころを見守り自分を褒めてあげること、つまりは自分を信頼してあげることが第一のように私は思います。
自分との信頼関係が築けない人は、周囲との信頼関係も築くことができません。築けない理由は、他人から助けてもらうことができず手を差し入れてもらうことも拒否しているからです。自分から先に壁をつくり、どうせ自分には無理だと決めつけていたら誰も助けてはくれません。できるできないなどよりも前に、できない自分を愛せているかどうか、丸ごとの自分を受け止めて弱い自分のことも愛せるかどうか、そしてそのうえで誰かの協力を借りられるかどうか、それは相手にも伝わるものです。また周囲にそんな人がいるときの自分の態度が、それは自己責任だろと突き放すのか、他人事にして自分とは関係のないものとするのか、そこに「愛」への姿勢が現れています。
愛するというのは、無条件であることが前提ですから条件付きの刷り込みの愛を払拭していくのが先決です。
応援される人=愛される人ですから、自分を大切にするお手本を子どもたちに遺していきたいものです。引き続き、社業を邁進して子どもたちを応援していきたいと思います。