人は安心していなければ弱さをさらけ出すことができません。居心地がよい場所とは弱さを見せ合える環境があるということです。もしも何かを言ってしまってそれが悪いことになると決めつけていたり、裏切られる、見切られる、責められる、評価が下がるなどそういう観念をそれぞれが持ったままであれば安心することなどできません。
安心の居場所とは、そういうネガティブなことであっても平気で言い合えるような信頼関係があることで実現するとも言えます。人間は発達するためには、安心できる環境がなければなりません。それぞれの持ち味を活かすためにも、まずはじめに安心があることが何よりも前提になっているのです。
安心できる環境をつくるためには、それぞれが人間として成長できる場を用意する必要があります。そこには仕事とプライベートを分けたり、生き方と働き方を分けたりするものではなく人生で関わってくれる仲間や同志といった存在が必要になります。
同志や仲間というものは、時には非常に厳しい言葉であっても言葉を選ばずに愛情深く伝えます。また深いところで強く励まし高い信頼関係において絆を結びます。一緒にいて安心できるというのは、色々な次元のことがあるのです。
自分がどんな姿を見せても、芯のところは尊敬しあっている。共に目指している理想の実現のために発達し続けている、その過程が今の姿であると認識していることもまた大切なことかもしれません。
見守る組織というものは、安心組織です。
どのように安心する関係を築き上げているかが、そのチーム力の源泉になります。子どもたちが安心して発達するために、大人同士の関係もまた深めていきたいと思います。