使命と役割

世界にはそれぞれに伝統というものがあります。その伝統は1年や2年で練り上げてきやものではなく、何千年、もしくは何百年も前から代々に受け継がれて今に至るものです。

目には決して観えなくても、それを継いできた人たちによってその伝統は守られ今につながっています。その伝統の継ぎ方は、伝統技術という形で伝統精神を守っていたりもします。伝統の精神を守るということは、精神文化を持っているということでもあります。

つまりその人の生き方の中に、伝統と文化、そして精神(霊性)のようなものが宿っているという考え方です。

その精神や霊性を磨いていくうちに、自分の中にある伝統や文化が磨かれその時代の人たちに受け継がれまた次世代へと譲り渡していくように思うのです。

人間は、最初の動機や初心をいつまでもどこまでも守り続けて自らの霊性を高め磨いていくことが使命として存在しているということだと私は思います。

その精神や霊性は、自らの意識の中にあるものです。

これは誰かに教わったわけではなく、誰かに与えてもらったわけでもありません。つまり最初から備わっているものです。最初から備わっているというのは、生まれながらに持っているということです。

この自然の中に存在しているように、最初から太陽や月やその他の自然は存在しています。同様に、私たちの存在もまた最初から存在しています。そして繰り返し循環していく中で、私たちはほかのいのちたちと同様に自らの使命を全うしていきます。

そしてそれは最初からあったものです。最初からあったものをどのように磨き直すか、もって生まれたものに気づきそれをどう高めていくか。ここに伝統や文化の価値がつながっているように思うのです。

世界には多様な文化や伝統がありますが、それが混ざり合って新しいものが生み出されています。お互いにもって生まれた精神や霊性を高めるために、それを学び合い、磨き合い、高め合う中で人類は本来生まれながらにあった使命に気づきそれを全うすることで自然の役割を果たしていきます。

自然は外側にあるものではなく、自らの内側に存在し、そしてそれは最初から存在しているものという意識になることでその役割にも出会えるように思います。

子どもたちがそれぞれに使命をもって生まれているように、自分にもまた使命があり役割があります。使命と役割と全うできるように、天命に従いすべておまかせしながら歩みを進めていきたいと思います。