人は日々に色々なことを感じて生きています。しかしその生きることの深さや浅さはそれぞれの感じ方によって異なるものです。
ある人は、どんなに色々なことがある日々を過ごしていても微細な自然の変化に気づきとても心豊かに様々なことを感じ取っている人もいればまったく自然から離れて味わうことをしない人もいます。
同じ人間であっても、感じ方一つでまったくその味わうことの深さや浅さが異なるのです。
人は心がありますから、心は鋭敏かつ微細にほんの小さなことでも味わおうとしますそういう人は心の豊かな人であり、人生の意味を深めている人です。
現代は、頭で考えているばかりで味わうことを減らし過ぎたように思います。生きていくよりも不安を解消することや欲を満たすことばかりに知性を働かせすぎて、本来のいのちのハタラキやいのちの存在のことを忘れてしまっているようにも思います。
この今というものは、一期一会でありまさに此処が自分の生きている場所です。その場を味わい感じるというのは、人生の醍醐味を知るということです。
人生は一度きりだからこそ、心を充たすように生き、心豊かに生き、仕合せをみんなで分け合っていくことで心を高め心を磨いていけるようにも思います。
苦労もまた、心が豊かになる一つのご縁ですし、仕合せもまた心を豊かにする一つの暮らしです。
暮らしフルネスとは、一期一会の人生を深く味わうということです。
引き続き、新しい時代に人間にとっての真の豊かさとは何かを伝承し子どもたちの未来につないでいきたいと思います。