人は失敗を体験して強くなっていきます。この失敗とは、成功か失敗かの意味での失敗ではなく成長するための大切な養分であるとも言えます。
本田宗一郎が「失敗を恐れるよりも何もしないことを恐れよ」とありますが、失敗の本質を語っています。成長というのは、日々に必要なことです。私たちはいのちを使い、そのいのちを何のために活かすのかと自問自答しながら歩んでいくときいのちの充実していくのを感じます。
いのちの充実は、目的意識を持っていけばいくほどに明瞭になってきてその分、五感も感情も感性も研ぎ澄まされていきます。
洗練されていけばいくほどに、いのちは錬磨され輝きを増していくのです。不思議なことですが、成長するというのは、いのちが輝くような日々を味わっていくことを言います。
失敗はそういう意味では、成長の最大の糧であるのは間違いありません。
ただ、失敗をするというのを好んで行う人はあまり多くはありません。なぜなら、転んで怪我をして立ち上がるのは容易なことではないからです。失敗と苦労はセットであり、痛みや不安や恐怖を伴います。
それでも目的のためにと邁進していくには勇気が必要です。
私は今年の一文字は、勇敢の「敢」にしました。この敢えてというのは、障害があってもそれに耐えて事をまっとうする意味になるといいます。道理を思えば今まではしなかったものでも目的のためなら敢えて取り組むという決意と勇気の言葉です。
失敗をするのは多くの人たちにも迷惑をかけます、しかしその分、それを取り返すために多くの挑戦をして成長し見守ってくださった方々のために恩返しをするのです。
最後に本田宗一郎の言葉です。
「私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎない。99%は失敗の連続であった。その実を結んだ1%の成功が現在の私である。その失敗の陰に、迷惑をかけた人達のことを私は決して忘れないだろう。」
それでも敢えてやりたいことに本気に取り組むことで、信念を高め生き方を子どもたちに表現していき譲り遺していきたいと思います。