昨日、引っ越しに伴い東京でともに暮らしてきた植物たちの土と鉢の入れ替えを行いました。東京の温室育ちの植物たちは、急に田舎の環境に適応できずに葉っぱが少し日焼けしたり、弱まったりと大変そうでした。
今回、新たな場所で新たに共に暮らしを営んでいくことになりますから変化と成長に合わせてステージも場もブラッシュアップされていきます。
鉢を植え替える際に、思うのですが植物たちは鉢の大きさに合わせて身の丈を決めていきます。根回りを制限し、どの程度の大きさになるのかは鉢のサイズが決めているとも言えます。
他には土の状態がいいかどうか、どれだけ栄養を吸収できるか、水分がどれくらいあるのか、それを確かめながら大きさや形、さらには枝の細さや葉の量までコントロールしていきます。
観葉植物は基本は日陰を好みますが、高い木々のなかで鬱蒼と茂った熱帯雨林の中のにあり風通しと水はけのよいところを求めます。明治神宮などは、大量の樹木がひしめき合うように共生していて高い木々の下には大きさを制限かけながら成長している植物たちが存在していました。
この制限というのは、外側からかけるものと、内側からかけるものがあります。そして自然の制限と人工的な制限というものがあるようにも思います。自然の制限は、成長を自主自律して協力し合うチカラ、人工的な制限は成長を思い通りにコントロールするチカラのことです。
同じ成長といっても、自然に育つのか、何かに育てられるのかでは育ち方が異なります。この育ち方こそが、生きる力に大きな影響を与えますから本来の教育は何が必要なのかを自然の姿から感じるものです。
植物たちは本来、生きる力が強く自然の制限の中で逞しく生きていきます。
制限は敢えて成長するための養分です。
その制限を外すのも、活用するのも、また協力するのも自分自身の生き方が決めます。場所が変わるということは、制限が変わるということです。新たな時代、新たな場所でどのように生きるのか、人類は今、試されています。
子どもたちの未来にいつまでも大切にしたい真理を伝承していきたいと思います。