昨日、聴福庵でRKBの新しい番組「ミライアングル」の収録を行いました。この番組のテーマは「産学官トライアングルを未来につなげる“ミライアングル”」とあります。それぞれの役割を調和しながら新しい未来を創造していくという意味もあるように感じました。
取材内容としては、はじめにディレクターから「つながり」という言葉を投げかけられました。これは先日、英彦山の宿坊の結(ゆい)という活動の収録の時に皆さんから聞いた共通した単語だったようでそこが気になっていたからとのことでした。
私は、このつながりのことを最初からつながっている世界という見方をしています。つまり分かれていたものがつながるのではなく、最初からつながっていてそのつながりに気づいたというだけだということです。
説明としては、こうです。
今の私たちが存在している歴史のことを考えてみます。すると、今の私があるのはずっと前の先祖から今までつながっているから存在しているのはすぐにわかります。その間、さまざまな周囲の人たちとのご縁が結ばれて今の私が取り組んでいることも一緒につながっていることもわかります。切れていたら、存在してもいませんから切れずにつづいているということになります。
他にも、私たちの身体は様々な要素で構成されます。この自然界も同様に、すべてのものはつながりながら肉体や物体を維持しています。そこには渾然一体になっているあらゆる存在があり、つながっていないものはこの世には一つもありません。
そういう一人ではなくあらゆるものが一つになっている中の一部としての自分という存在に気づくと人は無償の愛や安心基地を感じることができるようにも思います。
現在は、個人主義でどうしても自他を分けていきます。そして様々なことを分類分けしては仕事を増やして文明を繁栄させていきます。そのことで、より自分というものを見失い、そもそもの地球や自然といったものと乖離した経済も増大してきたのでしょう。
しかしつながりの世界では、何ひとつこぼれおちるものはありません。天網恢恢疎にして漏らさずです。
私たちは時として常に原点回帰し、真に自立して豊かに仕合せになっていくためにも、つながりに気づき繋がり共に歩んでいくことが重要です。子どもたちはつながりの中にあるからこそ、敬天愛人のような真心を感じて自分の人生を歩んでいくことができるように思います。
聴福庵や、守静坊、他にも様々な古民家甦生を手掛けていますがこのどの施設も私と歴史と深いつながりのある場所ばかりです。先人たちや先祖の存在をいつも身近に感じながら、未来から逆算して今を刷新していきたいと思います。