私は子ども心を見守るのが本業ですから、自分らしく自分の道を生きている人をみたら応援したくなります。自己を理解し、自分というものを大切にたった一度きりのこの人生での自分の役割や使命を果たしていこうとする人をみると自然と安心します。
その逆に、自分に嘘をつき、周りの評価ばかりを気にして、自分らしく生きることをあきらめているのをみると、環境や仕組みの影響を感じて自由な場づくりを心掛けていきたいと思うようになります。
自由を奪われ、安心できないような環境や仕組みがなぜ生まれていくのかを観察していると教育や社会システムのゆがみを見つけます。今まで長い年月の中で、時代の変化もありそうなってしまったものもありますが本来の目的や人間の仕合せを見つめて本質的な改善を続けていくのが効果があります。
例えば、暮らしの改善というものがあります。
自分らしく生きていくための暮らし方の改善です。自分自身がどうしたいのかということを振り返るような時間、もしくは場を持つこと。これも暮らしをととのえていくことができます。また忙しさに流されないように、身の回りを整理整頓したり掃除をしたりすることで呼吸もととのえていくことができます。
ほかにも、自然のリズムとともに生きることで人間都合のスケジュールを自然をベースに調律したり、体と対話して自分の体の声を聴いて体調をととのえたり、暮らしは改善することができます。
本来、私たちはどこを主軸にして暮らしをするかで暮らしの質は変わります。仕事中心にするとそういう主軸の生活になります。本来、暮らしは自然と一体になっているものだと私は定義していて、生活とは別だと思っています。仕事の中に暮らしはなく、暮らしの中の一部に仕事があるというのはそういうことからです。
自分らしく生きていくというのは、自然体になっていくことに似ています。そして自然体の自然は、自然と同じように他を尊重しあいながら全体最適を目指していくことです。そしてそこに徳を積むことの喜びや仕合せもあります。
子どもたちが悩み迷うとき、自分らしく生きている自然体のモデルがたくさん身近にあり、自他を喜ばせ、全体快適な暮らしができるように、日々をととのえていきたいと思います。