深夜に大きな落雷があり目が覚めました。夏も終わりに入ってきましたが、積乱雲が巨大化しているのは目にみてもわかるほどでそれと同様に落雷も巨大化しています。この落雷の巨大化は、気候変動とも密接に関わっているといいます。
米カリフォルニア大学バークレー校のデービッド・ロンプス氏は、温暖化が進むにつれ、雷雨の規模はますます爆発的になると述べています。その理由は「温暖化が原因で、大気中に含まれる水蒸気の量は増加する。『燃料』が増えるほど、点火した時に爆発の規模が大きくなる可能性があるのと同じだ」といいます。
この方の研究によれば、降水量とCAPEという2つのパラメーターを複数の気候モデルに適用した結果、世界の平均気温が1度上昇するごとに、落雷が約12%増加することが分かったといいます。そこから気温が今世紀末までに4度上昇すると、落雷は50%近く増加することになるという。落雷は現在、世界で年間2500万回発生していますが威力も回数もその倍になるということです。
今までの落雷でも、自然の猛威や威力に慄いていましたがさらにそれが激しくなっていくのを想像すると怖くなります。昨夜も、今までにないほどの激しい光と音、そして何よりも地震のような地鳴りがきて眠れませんでした。
特に地鳴りと音は今までにないほどで、これが毎年増加していくと思うとどうなっていくのかと心配になります。
もともとこの夏の雷の原理は、地面からの水蒸気が上昇気流で昇っていきます。それが冷えて氷や塵などが摩擦して静電気が発生します。積乱雲の上部にはプラスの電気が帯電し、下の方にはマイナスの電気が帯電し、地上のプラスの電気が引き上げられてつながったときに雷が発生するという流れです。上空の電気が増えて持ちきれなくなっているときに、地上の電気とつながり流れる、それで落雷ということになります。
この時の稲妻と雷鳴の仕組みですが、一般的に落雷のときの放電量は、数万〜数十万A、電圧は1億〜10億ボルトあるそうです。稲妻の温度は3万℃以上にもなります。 3万℃以上の稲妻が通った部分の空気は瞬時に熱せられ、瞬間的に膨張することで激しい雷鳴が鳴り響きます。遠いとゴロゴロとなり、近いとバリバリとなります。
落雷している場所の確認は、光ってからの音がなるまでの秒数で10秒間で約3.4キロあるといいます。光とほぼ同時に音がなればもう身近に落雷が発生しているということです。
むかしから雷は、日本では雷神とされ稲の神様ともされてきました。古代の人たちは、雲が光、その光が地上に降りてくることをどう感じたでしょうか。田んぼに落ちれば、稲が元氣になり豊作になるなど体験から雷の徳を学んだのかもしれません。
これから雷が巨大・激化していきますが、自然現象から学び直して子どもたちにその意味や徳を伝承していきたいと思います。