生き方と働き方

人生には生き方というものがあります。いろいろな人がいるようにいろいろな生き方があるなかで、それを自分で決めることができます。生き方を換えて人生が変わった人もたくさんお会いしてきました。今の自分をどのように変化させていくのか、それは生き方次第です。

しかし生き方を換えようとして様々な事例に取り組んでもなかなか思うようにはいかないものです。その人の生き方の癖があり、なかなかその癖が抜けないからです。人間は、幼い頃より持っている習慣、それは環境においてや、生まれつきのもの、あとは我などの欲、トラウマなども関係します。そういうものが邪魔をするので、楽な方へ、慣れている方へと引き戻されます。

これを頭で考えて無理にやらせようとするとその反動でますます嫌になってしまいます。何でも無理にやろうとすると壊れますから時間をかけてじっくりとゆっくりと変えていくのが自然です。

ではそれをどのようにしていけばいいのか、そこには意識で味わうというような全身全霊を使った行為が効果があります。例えば、一日の暮らしの過ごし方の中にあります。

朝起きて、夜寝るまでの一日にどれだけ今を味わうような暮らし方をしたかということです。私は暮らしフルネスの実践をしていますが、自分自身も生き方の癖があり周囲や環境、流されることがよくあります。心も疲れ、身体も疲れます。するとそこにまた癖が出ています。そうなると静かに瞑想をしたり、一人で向き合う時間、このブログもですが毎日を内省して自分の心をととのえていきます。

しかし実際には暮らしは日々の食べるという行為、お掃除というお手入れ、祈りという実践、一期一会のご縁を味わうことなど他にも多種多様にあります。そういうものを大切にして、初心を忘れず、何のために取り組むのかを学ぶことで人は次第に生き方を味わうことを楽しむことができてきます。

楽な方に流されるのではなく、楽しむように精進すること。

人生は一度キリですから、如何に大変なことでも正対して味わうかということに尽きるようにも思います。味わい尽くすことは、生きている実感になるものです。生き方は生きている実感、働き方もまた働いている実感を得られるということでしょう。

どの時代にも環境に流されずに大切なことを忘れないように日々を過ごしていきたいと思います。