掃除と徳

昨日は、例大祭に向けて掃除を行いました。掃除は日ごろ行っているのですが、改めて一年に一度、その時機に初心を思い出すような掃除をすると改めて自分の原点を知ることができるものです。

この自分の原点を知るというのは、最初は原点からはじまりますがそれが日々の情報や新たな記憶、他にもつながりや流行変化などで次第に埃かぶったり、あるいは汚れのようなものでくすんできたりするものです。

そういうものも全部は取り払えませんが、経年変化してきたもの、色々と折り重ねてきたものなどもよくみてどういう日々を過ごしてきたかを振り返ることができるのです。

人は振り返る時、どこまで振り返るかというものがあります。ある人は、前の日のこと、ある人は覚悟を決めた日の頃、苦労して掴んだ決意、あるいは生まれてきたとき、生まれた後のことからなどもあります。

それは頭だけでやるのではなく、まさに全身全霊で行うことで身体や五感が思い出します。掃除の功徳というものは、色々とありますが私はこの本来持っているものを思い出しそれを甦らせるところにあるのではないかと思います。

元々どうだったかということを思い出せるというのは、その徳が思い出せるということです。徳が観えるということは、そのもののもっている原点やあるがままの姿を直観することができるということです。

掃除というものは、その徳を磨くことにも有用でありまさに徳とは切り離すことができません。

子どもたちのためにも、本来の徳、原点のことを伝承していきたいと思います。