心というのは疲れるものです。身体が疲れるように心もまた疲れます。そして身体は心と繋がっているからこそ、お互いに補完しあって活動しているものです。過剰な身体の疲れは、心にも響きます。その逆もあります。
何かショックなことがあれば、胃腸に出たり、睡眠に障害が出たりもします。もっと大きなショックだと、心臓や脳などにもダメージがあります。そうやって身体は正直ですぐに反応するものです。しかし現代は、脳を中心にあらゆるものを思い込みで乗り切りますから知らず知らずのうちに心身を誤魔化していることも増えているように思います。
心身が正直でいられなくなると、疲れます。その時の疲れは、歪な疲れでもありどう回復するかも忘れるほどです。本来、休息というのはバランスをとること、調えることだと思います。
自然に生きていれば、あらゆる厳しい刺激があります。そして感受するから感情も動きます。感じるというのは、味わうことですから味わったらまたそれをいつもの状態に戻ります。まるで海のように、荒波もあれば静かな凪のような波もある。その両方で、味わい深い人生を送るのです。
人生はどう感じるかは、その人次第です。大きなアップダウンもあるのも、その人が人生を深く味わいたいからだともいえます。その深い味わいをどのように楽しむかは、自分次第です。過ぎてみれば、どれも必然であり大きな学びと意味があったと思えるものです。
出来事には、常に良い側面と悪い側面、メリットデメリット、喜怒哀楽があります。その両方を深く味わい、福に転じていくことが人生を豊かに生きていくことになるように思います。
福に転じるには、最善であること、最善を盡すことからはじまります。
最善を盡していると、心身は回復していくものです。子どもたちにも、その生きる知恵を伝承していきたいと思います。