勇気を出す

国家の借金というものは年々増加しています。未来へのツケをまわさないと政治家は消費税や法人税の増税を求めています。その増税したもので、少子化対策や高齢化対策、そのほかの問題をお金で解決しようと躍起になっています。

しかし実際に蓋を開いてみると、もともと大切なことを優先するための倹約しての増税ではなく今のお金の使い方はそのままに増税していきますから、銀行も経済の状況にあわせて日本銀行券が大量に印刷されて増加していくだけです。しかも見通しもよくつかないなかでの行為なのでもしも世界恐慌や金融危機が発生したらどうするのかなども今は先送りしているのかもしれません。

大きいとわからなくなりますが、これを身近な個人であればすぐにわかります。生活水準は落とさないままで、経済状況を改善しようとするのなら借金していくしかありません。しかも借金して返済する前にまた借金をしたり、あるいは返済のための何か新しい挑戦で目途があればいいのですがそれもありません。それでは、いつか限界がきてしまうことは容易にわかります。

私の住んでいる市もそんなに大きな市ではありませんが、経済状況はよくありません。自分たちの市民の税金ではどうにもならないものは国や県からの支援をいただいて進めています。しかしそれももともとは国民の税金で行われます。それが長期的に効果があるものであればいいのですが、単年度で終わるものばかりでしかも評価する必要があるうえに無難なものになるようなものばかりが提供され続けます。もともとあると思っているから、また税金で無償化されているからと麻痺するのかもしれません。

麻痺しているものをまずは改善することが先決であろうと思います。空き家の問題も同じく、これ以上新築を建てたらさらに空き家は増えるとわかっていてもそれは止められません。他にも、石油もこれ以上使っていたら資源が枯渇し温暖化も激しくなるとわかっていても止められません。ありとあらゆるものが、走り出したら止まれなくなっているというのが本当の問題のように私は思います。

止まる勇気というのは、なかなか難しいものです。しかし止まって考えてみなければ、冷静にゼロから考えることができないものです。コロナで止まって考えておかしいと思っても、周りがまた動き出したら考えたことまで捨ててしまうというのはとても残念なことです。

人類の未来に本当の意味でツケを残さないということは、何をすることなのか。子孫たちに、真の意味で未来を譲っていくということは何をすることなのか。それぞれで真摯に立ち止まり考え直すことがこの先の危機を乗り越えられる妙法になると私は思います。

引き続き、この道を磨いていきたいと思います。