一昨日、尊敬している大好きだった方がお亡くなりになりました。私の人生にとっては、かけがえないご縁の存在の方でした。自然やいのちのことを学びつくし、何が自然で何が不自然かを知り尽くしておられた方でした。
また自然と同じく、謙虚で足るを知る暮らしをし私の晩年にはこうありたいとベンチマークさせていただくような方でした。いつも変わらずに丁寧に真心を込めて人に接し、優しく親身になって心を寄せてくださる方でした。
実際には、現代の資本主義や消費主義の偏った文明社会の反対を歩まれ、思想家だけではなく技術を持つ実践主義者の方でした。農業の本来のあるべき姿とは何か、そして農的な暮らしの本質とは何か、それを実体験や共有を通して人々の心の中に深く影響を与えておられました。
今では、その方から学んだ生徒たちが日本中、あるいは世界に存在してその生徒たちが指導者になりその思想と技術が伝承されています。あくまで組織にはせず、誤解などおそれずにまるで仙人のような立ち振る舞いで世の中へ改革を促しておられました。それも終始、自然体のままに無理をせずに正直に。
私の人生においては、メンターであり、普遍的な大道を歩んだ偉人の一人として生きた教科書でした。もう生きている姿でお会いすることはできません。今は、私の心の中で魂と一緒に歩んでおられます。そして実践して形になるとき、再会し続ける関係に代わりました。
不思議ですが、以前いただいた言葉はもう私の言葉になっています。そして今は深い寂しさが残ります。同時に大好きな方との有難い思い出に感謝の気持ちが上書きされます。
一度きりの人生の中で、心から大好きで尊敬する人に何人出会え、どれだけ一緒に過ごすことができるのでしょうか。一期一会は、出会いも別れも再会も導きます。今は、このあとの足跡を受け継ぎ、その先へと一歩踏み出していくことに覚悟を決めています。
ご冥福を心からお祈りしています。これからも魂と共に。裏の逝く末をお守りください。