環境とは

どのような生き物も進化していきます。この進化は、植物の種であろうが動物や昆虫であろうが行われていきます。しかもとても速い速度で変わっていきます。それだけ生き物は環境に対して適応していくということでもあります。生き残りをかけて、その与えられた環境ですぐに順応できるように進化を止めません。

例えば、ある動物は人間に飼育されることによって野生で生きる力を失います。人間に守られているという環境に適応するから人間がない生活ができなくなります。どういう動物を野生に戻すとあっという間にほかの動物の餌食になる生きていく術がなく餓死してしまいます。しかし、それを繰り返す中でひょっとしたらまた野生の環境に適応するものが出てきます。そこからは野生の中で生きていく方に進化をはじめていきます。

私たちはすべて身を置いている環境によって自分を育てているともいえます。都会の便利な生活で生きると、都会に合わせて順応しますし山のなかや大自然のなかに身をおけばその生活に順応して体も精神も意識もまた変わります。

そこから少し考えてみると、私たちは環境の中にいて別のものではないということです。自分の存在をその環境の中に移動させればすぐに進化や適応をはじめるということ。その新しい感覚によって自分の何かが変わっていくし、変化をはじめていく。旅行などでも、今までではない場所にいくと自然にその環境に自分自身が合わせていこうとする。

そうやって、環境と一体になるというのが私たちの存在ですから私たちは環境の一部として生きているということでもあります。その環境をつくるのも人間で、私は場を調えることが多いのですがその場において人の進化や変化の姿を表現するものでもあります。

どのような環境こそ、本来の人間らしい暮らしができるか。もともと人間が人格を磨けばどのような環境になっているのかなど、環境の在り方を通して人間の生き方を伝承しているともいえます。

引き続き、子どもたちのために環境を磨いて人間の進化に貢献していきたいと思います。