七夕と徳

昨日から色々な友人たちが遠くから遊びにきていただいています。ちょうど本日は七夕ということもあり、これからそうめんを茹でてみんなで無病息災を祈り味わいます。

私たちが何気なく暮らしの中で味わっている行事には歴史があります。その意味もわからずなんとなくそれぞれに楽しんでいますが意味がわかるとより一層その行事の効果や伝承の醍醐味も味わえるものです。

形式的な行事よりも暮らしに溶け込んでいるものの方が私たちは素直に伝承していくことができますが、ふとみんなで意味を感じ直すとその歴史に積み重ねられた豊かさに感動するものです。

いつの時代も、物語と歴史と行事はセットで伝承されてきました。失いたくない大切な教訓や知恵、そして記憶は今を生きる私たちの中にも結ばれていますから新鮮さを忘れないでいたいものです。

七夕にそうめんを食べるというのは、色々な説があります。一つはそうめんを織姫が使う糸に見立てたものとあったり、中国では元々病や魔よけのために小麦粉を練って作られた菓子を食べていたというものもあります。他には中国では帝の子が7月7日に亡くなりその霊を供養するためや、乞巧奠(きこうでん)という手芸が芸事の上達を祈る行事で糸を祭壇にお供えするときに似た供物としてというものもあります。天の川に見立てたり、陰陽五行の5色のそうめんもあります。

不思議ですが、私の家族を含め友人たちもこの時期にはそうめんが食べたくなります。長い年月、行われてきた伝統行事は心を和ませる効果もあるように思います。ご先祖様がそうしてきたように、今も私たちが体験できるというのはとても仕合せなことです。

暮らしの中で信仰を保てることは、何よりも自分自身の喜びがあり徳が積めます。引き続き子どもたちの未来のためにも暮らしフルネスを実践していきたいと思います。