今、その人が何をしているのかをよく観察するとそこに至る前の経緯の中で学びや変化がありそこに至ったことがわかります。私たちの人生において、経験というものは人生を決める大切な要素です。頭で考えたようにはいかず、そして思った通りにもいきません。しかし経験した事実は、その後の人生にとても大きな影響を与えていきます。
そして経験とは何かと見つめるとそれはご縁であることがわかります。人とのご縁、自分とのご縁、亡くなった人とのご縁、物とのご縁、時とのご縁、環境や場とのご縁などあらゆるご縁が結ばれて今に至ります。
そもそもこのご縁というものを辿る時、私たちは経験を辿っていることが分かります。経験がご縁であり、ご縁が経験になっているということでしょう。
ではどのようなご縁を結びたいと思うのか、どのような経験をしたいと願うのか、それがその人の初心でもあり理念になります。
自分のことを遡って辿ってみると、産まれたときにこの世を観ては聴いていたものとは違うという感覚を最初に覚えました。そして何が違うのかと色々と見つめては常識に反発してきました。しかし、祖父母や両親、幼馴染や友達、犬や動物や虫たちなどと触れ合い、学校にはいり日常を教え込まれていきました。海外に飛び出してからは自分で考えてこれからの世界のこと、日本のこと、未来のことを真摯に悩みました。環境問題に向きあい、健康問題に向き合い、そして子どもたちの環境のことに向き合いました。仕事もそれに合わせて変えていきました。その道中に素晴らしいメンターたちに出会い、死生観、歴史観、大局観、宇宙観などを学びました。それを合わせたものを「徳」として、その徳が循環するような世の中にしたいと思い今に至ります。
ご縁が何と結ばれているのか。何の経験をさせていただいているのか。
因果の中に、今の人生があります。
子孫のためにも、さらなる経験を積んでよいご縁を循環させていきたいと思います。