釣りの変遷

私の家の前にある鳥羽池では、朝早くからいつも釣り人たちが釣りをしています。ブラックバスの聖地などとも呼ばれるため、週末も人気です。ただゴミ拾いをするときに、釣りの道具やクーラーボックスなどが捨ててあったりするとがっかりします。そもそも娯楽というのは、マナーがなければ周囲が不快になるものです。特にここは、中学生たちが何度もみんなで自主的に場所を綺麗にして美しいふるさとを守る為に清掃を続けてくれている場所です。そういう人たちがいて、自分たちが娯楽ができることを忘れないでほしいと思います。私も掃除を続けてこの池の素晴らしさや美しさ、心地よさを見守っていきたいと思います。

というのはこの辺にして釣りについてちょうど関心があったので少し深めてみようと思います。私も学生の頃は友人たちと遠賀川でウナギ釣りをしたり海釣りをしたりと楽しんだことがあります。一時期は、夜の釣りにはまって夜通し朝まで釣りをしていました。夜の暗闇の水中は全く何も観えません、それに何が釣れたのかも引き上げてみないとわかりません。遠賀川では、ウナギだけではなくナマズをはじめフナや鯉や大きな川魚が釣れました。海では鯛をはじめフグなど色々と釣れました。

そもそも釣りのはじまりは旧石器時代からといわれます。縄文時代の遺跡からも釣りの道具が出てきています。その頃は、貝をはじめ海のものを狩猟して食べていたのがわかります。そして当時は、釣り針も今のようなものではなく骨や石から作っていたそうです。撒き餌のようなものもあったように思います。その頃は、生きるための狩猟として釣りをしていたといいます。海の神様に、恵比寿神がいますが釣竿をもって鯛を抱いているのが想像できます。海の恵みの象徴で、私たちがむかしから海と親しんできたのがわかります。

それが次第に娯楽になっていくのは、江戸時代だといわれます。江戸時代には、武士をはじめ女性が釣りを楽しんでいる様子が描かれています。時代劇などを見ていたら、よく魚籠(びく)をもって笑顔で出店の店主にさばいてくれとみんなで分け合って食べているシーンがありました。

その後は、ルアーが発明されたり西洋文化が流入して今の釣りのスタイルになっていきました。今では養殖した魚が大量に出回り、スーパーにいけばすぐに魚はいつでも手に入ります。むかしは冷蔵庫もありませんでしたから、魚はすぐに食べるないと腐りますから干すか漬けるか燻製にするのかなど工夫して保存したのでしょう。川や海の近くだからこそ食べられた有難い存在でした。

今の時代は釣りはどのようになっているのでしょうか、変遷を味わうことで釣りの醍醐味も変わっていくようにも思います。いつまでも自然が豊かにあって、その自然の有難さを忘れないように歴史を学び場に触れていきたいと思います。