太陽が甦生する日

明日は、冬至祭をBAで行います。この冬至というのは、1年で最も昼が短く夜の時間が長い日のことです。先人たちは、この日を陰極まって陽になると信じ、一陽来復とも呼びました。太陽が生まれ変わる日、つまり甦生する日として太古のむかしからこの日を特別な日としてお祝いしてきました。

よく考えてみると、今のように知識がなかった時代、私たちは太陽しか観ていませんでした。太陽の動きに合わせて、地球上のすべての生き物たち、植物たちも生きていきます。太陽の運行をよく観察することで、自身の体調の変化だけではなくあらゆる自然のリズムを感じて暮らしてきました。だからこそ、この太陽が甦生する日は地球上のすべての生き物においてとても大切な意味がある日でした。

そして2024年は12月21日18時21分に太陽が「山羊座」に入る瞬間が冬至点になります。この冬至点というものは、黄道上で黄経270度の点のことです。つまり黄道上で最も南にあり、太陽がこの点に来たときが冬至ということになります。

この冬至点の時に、私たちは深く祈り甦生をします。

私は場道家でもありますが、同時に甦生家でもあります。何をすることが甦生するのかを色々な古く懐かしいものを磨き甦生させていきます。その中の一つに、節目という甦生方法があります。これは節目をよく観察し、その節目にそれまでの記憶を洗い清めて新しい初心を定めていくというものです。

そしてそれが自然のリズムと調和することになり、同時にタイミングという御刻と和合していくことになります。

大河に浮かぶ舟のように、私たちは風に吹かれて自然の恩恵に恵まれて旅をしていきます。どの時期に船出をするのがもっともよいタイミングなのか、あるいはどの時期に舟を停泊させることがもっとも安心なのか、これは運が決めます。しかしその運には自然の運行、宇宙の運行、あらゆる運行が緻密に結ばれていてその偉大な全体最適に和合するのにこの冬至や夏至という目印がとても大きな役割を持っていると私は直観しています。

先人たちはどうにもならないようなこと、偉大で畏敬があるものの存在をいつも感じてきました。そうすると太陽と地球の運行の中に、その運命を決めるリズムがあることを発見し、そこからこの冬至の大切な意味を悟ったのではないかと私は思います。

暮らしフルネスは、この冬至や夏至がとても大切な節目として先人たちの智慧と豊かな仕合せを子孫へと繋いでいくために徳積の一環として伝承しています。

今年は特に大切な節目で、これからを生きていく人たちと共に柚子を使った清めやお餅つき、おめでたいこと盡していきます。冬至点には、フルートや法螺貝で平和を祈ります。

大切な節目をどれだけ大切に感じて過ごしたかは、その人の人生を決めていきます。色々なことがあるなかで、普遍的な太古からの道を見失わずに歩んでいきたいと思います。