大根飴

昨日から喉が痛くなりむかしからの民間療法で知られる「大根飴」をつくりました。ちょうど、自然農法で畑をなさっている方から新鮮な大根をいただいたこともありそれを蜂蜜と一緒に仕込みました。御蔭さまで、今朝は随分喉の痛みが緩和されて快復傾向です。

この大根飴の効果は、科学的には大根に含まれているイソチオシアネートが炎症を鎮めてくれるといいます。また、はちみつと一緒に組み合わせることでその殺菌作用や抗菌作用が働きより快復を速めてくれるといいます。

このイソチオシアネートという1つの成分のことをいうのではなく、ある分子構造が共通している「イソチオシアネート類」と呼ばれる仲間の総称のことです。辛み成分の中に含まれており、アブラナ科の中に多くあるといわれます。私が取り組んでいる伝統在来種の日子鷹菜の中にも大量のイソチオシアネートの元になる成分が入っています。

また大根は消化酵素が働きやすくなり、胃腸にとても効果があります。よく食べすぎや体調不良などの時は、私は大根おろしをお蕎麦に入れて食べます。すると、しばらくするとお腹の調子がよくなってきます。これも大根と蕎麦の組み合わせが絶妙であるからです。

民間療法の素晴らしさは、その組み合わせにこそあります。一つの材料と別の何かのバランスが見事に調和するとそれが大きな薬になります。副作用も少なく、効果は絶大です。

また冬至の翌日から休眠中だったぬか床を甦生し、ぬか漬けをはじめました。この時期のぬか漬けの主役はやっぱり大根です。ぬかの発酵も胃腸に効果がありますが、その漬けこまれた菌と一緒に大根を食べるもの身体が喜びます。

この一年、身体も酷使することばかりでした。身体を労うようにと、不調も訪れます。そんな時は、先人の智慧の結晶でもある民間療法が大きな助けになります。大根飴をいただきながら、年末に向けて心身を労っていきたいと思います。