封印解除

歴史を学んでいると、そこに隠されたものや封印されたものがあることに気づくものがたくさんあります。本来、目的があり意味があったことが誰かによって封じられるのです。別の言い方をすれば、扉が開いていたものが閉じられているのです。完全に消し去ったと思っていても、消し去りきれていないものがあります。そこを思い出し、甦生し、もう一度、扉を開けば封印は解除されます。

現在、アニメや漫画などで陰陽師のことやむかしの呪術的なもの、あるいは妖怪のことや神話や霊的な話など動画配信をはじめ様々なところで見かけるようになりました。ちょっと前までは、怪しいスピリチュアル的なものや新興宗教などといわれたりもしましたが今では一般的にその存在を理解できるようになってきています。

例えば、縁起のよくない場所に封じられている結界を壊したり、むかしからの井戸を粗末にしたり、石祠や石像などを移動したり破壊するとよくないことが起きるというのを感覚的に人はわかります。これは神聖な場所や不吉な場所には何かをすると問題が発生したということをあまりにも多く聞いているからでもあります。

眼には見えないもの、エビデンスがないといわれるものでも、実際にはかなりの確率で不運や不幸が発生してしまうことでその存在を直観しているのです。同時に、大切な場所や結界は意味があって守られているものがあります。

例えば、お水が湧くところであったり、地盤の境目であったり、風の通る要点であったり、杜の中心であったり、火山の頂点であったり、巨石が重力を抑えるところであったりと大切な場所がこの地球にはあります。

そこを結界として大切に守ることは、先人たちの智慧であり人類の調和を保つ重要な場所です。そこを封印して、なかったことにし粗末にすると後世の人たちが大変な思いをするものがあります。歴史の中で、消してはならないものを隠すことやなかったことにするのはどれだけ酷いことをしたかは後になればすぐにわかります。

私は古民家甦生など含め、あらゆる歴史と直に関わりますから封印されたものを解除するのが甦生家としての役目でもあります。

今回の人生で、どれだけ閉じた扉を開き直していけるかわかりませんが充分検証してみておかしいと感じたものを見直し、この先の未来の子孫に必要なものを丁寧に甦生していきたいと思います。