手の持ちよう

人の手というものは色々なことができます。いのちを扱うのも手ですし、奪うのも手です。この手を通して私たちは心を見つめます。料理などはその最たるもので、自分の手を通して食事をつくります。その手はどのようにいのちを扱っているのか、そしてどのような心でいるのかが味に出てくるものです。

私はよく炭を使いますが、炭火の火加減や焼き具合などは手を通して実感しています。目で見ているというよりは、手で観ているという感覚です。舌は味を感じるものですが、実際には手で味を観るという具合です。

手は、他にも色々なことを感知できます。私は、たくさんの石を扱うからか石の持っている波動や石の持つ性質なども触ると感じたりします。他には、道に迷ったり自分の行きたいところを確認する時も手かざしのように手を向けて位置を確認したりもします。

指先からあらゆる情報を取っては、そのものの使い方や活かし方を感じます。この今は、パソコンのキーボードを打ち込みますがその指先には心やいのちが宿りこの文字を綴ります。

指先には心が宿っていて、その心をどのように感じるかでまた手の使い方も磨かれていくのです。

この世界は、人間がこの手の力を活かすことで創造されてきました。この手が世界を創ったともいえるのでしょう。

その手を何に使うか、その手で何を磨くか、手の持ちようですべては変化します。

自分の手の持ちようは、まさに心の持ちようです。

手と心を合一して、丁寧にお手入れをしていきたいと思います。