最近のニュースではよく数々の生き物たちが絶滅したという、もしくは絶滅危機にあるという話が出てきます。それは自然災害に由るものも少しはありますが原因のほとんどが人間がバランスを崩したことによって生じたものです。
万物は絶妙な調和によって成り立っているのは知っていますが、人類は生態系の頂点にいますからその調和を崩すとどうなるかも同時に知っているはずです。宇宙には因果の法則がありますから、いつかは人類が絶滅危機だというニュースを見る日も遠からずやって来るかもしれません。その理由は、自分たちが投げたものが反ってきますからおおよその予想はできますが今からでも自然から学び直し自然を教師にしてやり直せば間に合うように私は思います。
それをあるオオカミの話から気づきます。
アメリカのイエローストーン国立公園で人間の手によって絶滅させられたオオカミが20年前に復活して森を甦生させたという話があります。日本では古来よりオオカミは草食動物から農作物を守ってくれる山の神、「大神(オオカミ)」と呼ばれていました。農作物を草食動物たちに食べられてしまうとすぐに飢饉に繋がったため、それを防いでくれるオオカミの存在は先祖たちにとっては非常にありがたい存在だったといいます。
欧米ではオオカミは人間を襲うからと、日本に来てそれを吹聴し乱獲によって国内のオオカミを絶滅させていきましたが本来は人間と共生して山を守り続けたパートナーであったと私は思います。
なんでもそうですが、その生態系の頂点にいる生き物たちは頂点にいる理由があります。それは自然の生態系のバランスを司るために、頂点に君臨するのです。しかし人類は生態系の頂点にいながらその逆をやろうとします。生態系のリーダーたちを皆殺しにしてバランスをすべて破壊していくような行為は自滅の道を辿ります。
自然を知らず自然から離れ、自然から学ぶのをやめれば物事は短期的にしか見えなくなります。例えば、目の前の人間が襲われれば即悪ですし、人間の食べ物を横取りされればすぐに敵にします。しかし本来は、長い目でみて大きな観点で自然と同様の目で大局をみればそれは人間のためであることは明らかにわかるのです。
子どもたちのことを思えば、自分のことだけではなく子孫たちが安心して暮らしていける世の中に少しでもしていきたいと願うのが親心です。私たちは知識があるのだから、もう一度自然から学び直してやり直す勇気が必要だと思います。
急に変えるのは抵抗があるかもしれませんが、子育ての原点回帰や自然農や古民家甦生や助け合いの文化など仕組みそのものを変えることも人類の挑戦につながると思います。
引き続き、自然回帰をお手本にして人間を信じて前進していきたいと思います。
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世界の人口が増えていく中で、同じ地球に住む以上人類がどうあるべきかということは至上命題だと感じています。その中で今暮らす身の廻りにおいて、世界から見たら、ほんのわずかなものですが、やはり子どもに携わる仕事にあってどうあるかということは大事なことだと感じています。動植物のいのちも一度きりの人生だからこそ、人のことを大切に想うように、同じ一つのいのちとして大事にしていきたいと思います。
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すべてのものごとは「バランスをとる」方向で動いています。したがって、日々刻々、変化し続けています。しかし、それが「自然な流れの出来事」なのか、「誰かの意図的なこと」なのかは重要な問題です。変化を起こすのは勝手かもしれませんが、「その後のバランスに責任を持てるかどうか?!」そこをきちんと問う必要があるのではないでしょうか。
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自分の事しか知らない、自分の事もわからない、生きる意味が見つからない、そうなりやすいのは、地球の仕組みや生態系といった、それぞれのバランスや役割を知らないからかもしれないと強く感じます。全体が見えないから、自分の役割が見つからないのだと感じました。子どもたちにも、この循環を感じられる術や体験を伝承していくためには何が必要なのか。考えて行きたいと思います。
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2011年の東日本震災から「自然から学び、自然に沿った本来的な生き方を実践する」という自分たちなりの復興を始めたことはカグヤとして大きな転機だったのだと思います。これも一つの会社の仕組みではありますが、自分自身はどうであるのかと問うとまだまだやれることは多いのだと感じます。今年は改めて自然から学び、生き方を見直していく一年にしていきたいと思います。
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「協生農法」は、全ての生き物が生きられる場、を作る農法で、人の知恵により自然をより拡張させていく農法です。日本を始めアフリカのブルキナファソで成果を上げ、科学誌ネイチャーに論文も掲載されています。ご存知なかったら調べてみて下さい。