人生を歩んでいると、大事な局面で大切なことを教えてくださる人と出会います。もちろん人だけではないのですが、人づてで私たちはアドバイスをいただき人生を好転させていくことができます。それを人の運ともいいます。私の人生を振り返ると、本当に善い人に巡り会ってきました。その御蔭様で今の自分があります。
感謝の心というものは、この一期一会の出会いの美しさやすばらしさを感じるときにこそ磨かれるようにも思います。
私たちは生きている中で、傲慢になりやすくすぐに初心を忘れてしまいます。毎日、お手入れをしていても埃や塵が積もっていくように謙虚さから遠ざかります。そんな時、貴重な意見や真心で整える機会を得られることはとても有難いことです。
昨日も、ある方とのお話の中で「神さまを喜ばせる」ということを思い出しました。
日本人は元々、世界の宗教と同じように祈願をしますがそれよりもずっと前に「喜ばせる」という素直で明るい清らかな心を持っているように思います。例えば、神社でも舞を奉納し、みんなで直会をし、行事をし、そこには和があり、笑いがあり、結びがありました。
日本人はもともと調和を尊び、日々に穢れていくものを祓い清らかでいよう、そしてみんなで喜び合う明るい民族です。まさに清く明るく楽しく生きていこうと初心をもっている民族だと感じます。そこに伝統や歴史が重なり、自然から学び共生し合う美しさや本質を極める精神、そして善きことを実践して精進して徳を積んできたように思います。
私は一体、何を甦生させようとしているのかを思い返すとこの初心を思い出します。
人生の中ではたくさんの手段があり、その手段探しや実現するために日々に追われますが本来は初心を遂げるためにその手段があるだけです。
自分自身がどうあるか。
原点回帰すると、周りに答えはなく自分自身の生き方の中にこそ答えがありその答えをただ真剣に生き切ることで答えを生きることができます。答えは初心なのです。
子どもたちのためにも初心を忘れずに、丁寧に自分自身を生き切っていきたいと思います。