甦る力

復興ということを考えてみる。

明々としていては本当の明るさがわからないように時には暗さというものがあるから真の明るさや真の暗さを知ることができるもの。

私たちは明々とした人工的なネオンの中で、夜も朝のように日々暮らしているから本当の輝きというものを見失っているものだ。そういう当たり前のことに気づく感性もどこかに置き忘れ、目くらましにあって居場所を取り戻せない中であるときを境に急に真っ暗になることもあるものだ。

眼でばかり情報も物事を追っていたら次第に大事なことを捉えることができなくなる。だからこそ時には、暗い夜道に感性を高め夜空を見上げたら遠くに見える無数の星々に心を傾けることも大切なことになる。

そうすれば希望とともに朝はまたやってくるもの。

復興とは、自然界が陰陽循環するように陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる両極を行き来する中で新生を繰り返すようなものであると私は思う。

自然の中で生きていれば光と闇が新たに繰り返されることは当然のことだ。

あの植物たちも、様々な環境の変化の中で壊しては造り、また造っては壊すという風にたくましくしなやかに運命を受け容れて生きているもの。

この世には、常に変化という破壊と創造がありどちらも偉大なるいのちの輝きであろうとも思う。

私たちは生を通じて明暗の中にある真の光を見出すことができれば、その光に抱かれた自然界の見守りを実感して更なる生きる力を発揮していくものだと思う。

先日、師からもこれからは如何に立ち直る力を子どもたちが育んでいけるか、それは見守りと子ども集団の中でこそ存在することだと仰っていた。

私が社会を洞察すれば、孤立、孤別、孤人という間違った孤人主義が蔓延し、自分ひとりでも容易に生きていけるのだと勘違いしてそれを自立したことだと思っている人たちが増えてきているように思う。極端に言えば、お金があれば何とでもなるとさえ思っている人もいる。

本当の自立とは、大自然との共生やいのちとの繋がりの中で活かし生かされる中で営まれていくものであると私は思う。

生きものを大切に思いやることやいのちを大事にすることなどは自然への畏敬であり私たちは見守りの中にいることを決して忘れてしまってはいけないのだ。

だからこそ、何よりも大切なのはこれから私たち人間がどのようにみんなが協力して新しく生まれ変わり甦ることかということが復興への気づきの本質であるべきなのだと思う。

今から時代は深い闇の中に入っていくのであろうと思う。

だからこそ、これからはもっと協力や友愛の心、チームワークや助け合いという人との繋がりを重んじることこそが世直しになるのであろうとも思う。

光と闇の中で、私たちは生きる意味を掴んでいくもの。すべての物事を天の恩恵だと丸ごと受け容れ、本来のあるべき姿を体現していきたい。

子ども達には、大自然に心を委ねる感性の重要性を示すため自らが自然人としてさらなる精進を歩んでいきたい。社業の方針はより明確に定まってきている。

感謝

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