仕事をしていると色々な人たちや世界に出会う。
昔、イタリアのある大手製造メーカーと仕事を一緒にしたことがある。
その社長は2代目で、大規模なブドウ畑やクルーザーなども持った大富豪だった。
世界中に自社商品を輸出していてヨーロッパでも名の知れた大手企業だ。
その社長に誘われて一緒にイタリア料理を食べにいったことがある。
今までも多くのイタリア料理を食べたがそこでのディナーはいまだに忘れることができない。
あの時、あの場所で、あの緊張感が良かったのか、あの景色が良かったのか、高級感が良かったのか、まだ23歳という若さの自分が世界の大企業の社長と対等に話しができ食事を一緒にできることが楽しかったのか・・・あの光景は今の自分のビジネスマンとしてのビジョンに大きな影響を与えている。
その後、その輸入商材がご縁で今の仕事に出会うことになる。
種はいつも振り返ると想像できないところに全てあった。
だから日々の出来事の中で、未来に関係しないことはないということを知った。
今日銀座の松屋で開催されていた私が大好きな故星野道夫さんの写真展を見てきた。
この方は本当に凄い人だ、ぜひ生前に一度お会いしてみたかった。
その中に星野さんの表情が写っている写真も数枚あった。
星野さんは一体どんな気持ちでファインダーから世界を観ていたのだろうか?
そしていったい誰に何を見せたかったのだろうか?
きっと感動したことを感動するままに、感動を人に伝えることで感動したのだろう。
よく生きた人はよく生きたことを何かしら形にできるのだな・・・
大きな写真を見ながら、心が深く共感した一日になった。
星野道夫さんの遺したコトバの中で特に好きなものがある。
『いつかある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。
たとえばこんな星空や泣けてくるような夕陽を一人で見ていたとするだろう。
もし愛する人がいたら、その美しさやその時の気持ちをどう伝えるかって。
写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いて見せるか、、、
いや、やっぱり言葉で伝えたらいいのかな。
その人はこう言ったんだ。
自分が変わってゆくことだって…。
その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだって思うって。』
人は、何かしらの感動からでしか変わっていくことはない。
だから感動することをいつまでもなくしてはいけないと私は思う。
何がどんな影響を及ぼすのか誰にも分からない。
だから日々の一瞬の出来事から意味を感じる力を大切にしていきたいものだ。
コメント
人が動くときは心が動くときであると思いますが、何かを取り組んでいきたいと思い、決めても実践していないのは、心の底から感動してないからではないかと思いました。
それを考えると、心を使って人と関ることが足りていないと思うので、一つ一つの行動にも心を使って取り組んでいきたいと思います。
コメント
生きていく上で、様々な場面を迎えていく上で、通り過ぎるのか、じっくり味わうのかは
受け止めるその人次第であり、今のこの一瞬を無駄にしないためにも、いつ何が起きても
構わない様に柔軟にいることが出来るように準備をしていたいと思います。出会いは
一瞬遅すぎず、早すぎず、起きている物事が自分そのものであり、自分を更に成長させる
ためにも起きていることに対しての意味を感じていくことの力をもっと大事にしていきた
いと思います。
コメント
どんなに素晴らしい風景でもどんなに素晴らしい環境でもその素晴らしさに気づくことが出来る心を持ち合わせているかという事が大事だと感じます。心は誰かから響かせてもらうのではなく自分から何かを感じ取り響くものだと思います。そういう意味では、やはり何かを感じ感動できるということは素晴らしいことだと思います。私自身の名刺の裏の職業観にも書かせていただきましたが、人と人との愛情や思い遣りに感動できる人間でありたいと思います。