人間には頭と心と分けて考えられます。頭で理解して計算していくものと、心の態度を改めていくということがあります。頭は正解を知っていて正解としては何の間違いがなかったとしても。心の態度が謙虚で素直でなければ正解だったとしてもズレてしまうことがあるのです。
このズレに気付けるかどうかはとても大切なことのように思います。正解であったとしてもズレてしまっていたらその本質が失われてしまうからです。
例えば、人間関係でいえばいくら正論で相手の間違いを指摘しても尊敬し合っていないのならその関係がうまくいきません。お互いを尊重するという心の態度は頭で考えているようにはいかず、自分の心を変えなければならないのです。
この心の在り方を換えるということが本当の意味での分かるであり、心の態度は変えないままに頭だけで理解しているのをわかった気になると私は定義しています。
わかった気になっているだけでは、いくらうまくやろうとしても失敗してしまいます。そこに心が伴っていないからです。心の態度というものは、その人の根底の価値観の中にあるものです。いくら自分が自分に言い聞かせても本当にそれが素直に善いことだと腹落ちしていなければ結局はいつもそこでつまずきます。
人の話を素直に聴くことや謙虚であること、自分の間違いに気づきその間違えを真摯に改善していこうとするのは頭でわかってやることではないのです。心から反省して直すというのは、同じように反省して変えた人の体験やもしくは変えた方が楽しくなったという感想、もしくは相手が自分のことを自分以上に思ってくれるような真心、言い換えれば本当の親切に出会ったときに人は変わるのです。
人に親切にするというのは、自他一体に相手を自分だと思って真心を盡すことです。
そうやって人が心から素直になったとき、はじめて反省をし、気づくことでパッとその人はその瞬間に心が切り替わり変化するのです。こういうズレを直すことことこそが私の思うコンサルティングの実践です。
引き続き心の態度を心の姿勢に影響を与えるためにも、自分自身の生き方を見つめて実践を厚くしていきたいと思います。
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「真理」を学んで、自分の心のズレに気づいた人は、懸命に「変わろう」とします。しかし、これまで長く、自分の思考を優先してきた生き方は、そう簡単には変わりません。結局は自己を説得しきれずに同じことを繰り返してしまいます。それでも「変わろう」とし続けていると、心が強く動いて勇気が出せる瞬間があります。その瞬間まで、自他を信じて見守り、付き合い続けられるようでありたいと思います。
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頭でわかっていても知らず知らずのうちにズレ、振り返って気づいたり仲間の気づきからハッとすることがしばしばあります。そう思った時すぐ変えていく積み重ねが態度に表れ、次やってみたい気持ちを生むのだと感じています。仲間から気づきをもらっているように、自分自身が仲間やお客様の何かのきっかけになれたとしたら、そんな幸せなことはありません。自分を変えるコンサルティングは一筋縄ではいきませんが、ありたい方へ少しずつ近づいていきたいと思います。
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この年末年始も、正論を押し付けのわかった気野郎になっていて、目指しているものとはズレてしまっていたことを実感しています。正論を押し付けるのは、周囲に対してよりもむしろ実は自分に対して行っていたことであり、そうでないと自分を維持できないという弱さや不信だったのかもしれません。それはまさしく「心配」、そうではない「心配り」で自他共に幸せであることを願っていきたいと思います。
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夫婦の間でも、「あなたの言っていることは分かるけれど、言い方が気に食わない‼‼」なんて言葉を聴いたり、言ったり。その度にドキッとしますが、やはり謙虚さを失っているタイミングであることには間違いありません。どんなに同じことを考えていても、どんなに同じ「答え」を持っていても、それ以上に大切なのは、優しさや謙虚さであり、、、そしてそこが人間にしかできない部分なのかもしれません。もっともっと人間らしく思いやりを持った人格になれるように、日々精進していきたいと思います。