昨日、ある高校で一円対話を通して関わった高校生たちと一緒に一年間の振り返りを行いました。振り返りは動画を編集し、それぞれの生徒たちの写真と先生からのメッセージ、理事長からの感想などが入り一緒に見た場はとても豊かで幸せな時間でした。
私も高校1年生から一緒に関わる中で、自分たちの会社と同じようにそれぞれが主体的に働き持ち味を生かすような場や環境を醸成できるように関わってきましたがまるで自分の会社にいるかのような安心感と落ち着きがクラスの中にあります。
一人一人の人柄や人間性が保障され、いつもオープンに素のままでいられる環境の中でみんなとても素直に育っていきます。一人一人が認められ自分らしくいられ、自分のままでいいと感じられる空間は居心地がいいものです。
実際に教育の現場に関わる中で感じるのは、教育のありがたみです。昨日理事長と話をする中で印象に残ったのは「大人にとってはたった3年間でも、生徒にとってはこの3年間は一生の中で何よりも大切な3年間になるからこそ私たちは一緒にその時間を生徒と味わうことが必要なのです」と仰っていたことです。
大人になっていくにつれて、私たちはさらにいろいろなことを体験し自分が変わっていきます。私たちは思い出の積み重ねによって人生を作り上げていくのです。その時、この学校で学んだ期間や思い出がその後の人生にとても大きな影響を与えたことを実感します。あの頃の仲間との思い出や先生からの真心や愛情、周囲の大人たちの生き方や関わり、そして忘れられないような楽しい体験、そのすべては教育のありがたさであったと感じるのです。
この教育がありがたさを感じるのは、思い出を懐かしむ自分の心の中にこそ生きています。今回一年間を通して関わったクラスのように、他人の話をしっかり傾聴し、共感し、受容し、みんなで気づいたことから学び直し、味わい深い一期一会の時間を仲間や師友と共に過ごしていく中で私たちは道中の自分自身の思い出を築き上げていきます。その築き上げた思い出はその後のその人の人生を支え、その後の人生に自信と誇りを育てていきます。
一人一人がよりよく生きていくために「心の持ち方を共に学ぶ」ことは本来の学校の本質でもあり、学校が子どもたちの心の楽園になることで未来の社會もまた変わっていきます。どのような社會にしていきたいか、どのような思い出を残していきたいか、それはどのような教育を志していくかに懸かっています。そしてそれは日々の学校生活を通して培っていくのです。
自分たちの生き方や背中が子どもたちの心のそのままに反映していくからこそ、私たち大人はその生き方や生き様を磨き上げていくことを已めてはならないように思います。
今回は改めて教育のありがたさ、教育者の生き方を考え直すいい機会になりました。
引き続き、子どもの憧れる生き方働き方の理念を実践して子ども第一義の理念を優先していきたいと思います。
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高校生の姿から共に育つ意味を教わりました。教え育てるだけでなく、教わり育むのは教員もそして私自身もなのだと感じています。彼らの気づきには無限の可能性が秘められており、場を用意していかに引き出していけるかは重要な役割であると再認識しました。動画も一緒に観て生の声を聴き、3年間のうちのかけがえのないひと時を過ごせたことにありがたさを感じます。進むばかりでなく共に振り返る、この時間を大事にしていきたいと思います。
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「三つ子の魂百まで」と言いますが、人生のできるだけ初期に、きちんと愛され「心をオープンにしていい」という体験を持てることは、とても幸せなことでしょう。大人になるまでの間に、「自他の素直さ」を実感できるような環境を、どれだけ用意してあげることができるか?!それが、教育の本質なのかもしれません。
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機会を軸足に素直に変化し続ける生徒の皆さんの姿を思うと、自分の姿はどうだろうかと振り返る機会となり、また勇気を頂きます。相手を治そう、正そうとするのではなく、自分が変わっていこうと思います。
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普段とは違う、一年対話の対象が高校生たちという中で彼らの素直さには感動するものがあり、子ども心に近いからなのかもしれませんが自分たちの果たす役割の可能性もまた感じさせていただいたように思います。信じる気持ちを高めてもらえる有難さを忘れず、同じ実践者として学び合っていきたいと思います。