いよいよ聴福庵の離れを建築するにあたり瓦のことを深めています。瓦は、田舎にいけばまだまだたくさん見かけることがありますが改めて瓦の歴史を調べてみようと思います。
そもそも瓦の伝来は飛鳥時代に朝鮮半島から仏教とともに伝わったとされています。はじめは寺院建築に使われましたが古代から中世にかけて当時の宗教・政治権力と結びつき城郭建築に使われ始めます。草葺屋根が主流だった時代には瓦葺きの屋根は、とても印象深い建物になったのではないかと思います。
その後、江戸時代後半には瓦が耐火性に優れていることから大火が続く城下町や街道沿いの建物が密集するところに瓦が葺かれるようになっていき実用的になりました。そして近代には機械化が進みどこの家でも安価で導入できるようになったといいます。特に有名な産地は「三州瓦」「石州瓦」「淡路瓦」があります。
「瓦(かわら)」の語源は、サンスクリットの「カハラ」の転化したものという説、屋根の皮の意、甲冑(かっちゅう)の古名「かはら」から出た説、またカメの甲を「かふら」と呼ぶことから出た説などがあります。
瓦は、耐久性に優れており特に釉薬が施されたものはなお長持ちします。日本の気候風土にも合致しており、高温多湿で長雨の降る日本では瓦は重宝されました。さらに、古来からの本瓦葺きの屋根は建物の呼吸を妨げず快適な室内環境を維持します。夏は涼しく冬は暖かく、屋根の輝きも美しく建物全体を優美にみせてくれます。防火防音にも効果もあるといいます。
これは土からできたものであり、地下の土、地上の土、天井の土という仕組みで建物全体を覆うということが瓦の仕組みでもあります。如何に土の中に暮らすか、これは先日伝統の左官の方とお話して気づいたこともありますが、瓦も土からできたものですからその本質は変わりません。
引き続き、瓦葺きに向けて瓦のことを深めてみたいと思います。
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瓦は字の如く形にうねりがあり、不思議に思っていましたが日本の環境に適していることを感じます。海外へ飛行機で行くと最初に目につくのが、その街の家々に日本とは違う趣を感じますが、外国人は日本に来た時何を思うのでしょうか。私自身瓦にほぼ接したことはなく、一つ一つ学んでいきたいと思います。
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田舎には、まだまだ瓦屋根の家がたくさんあります。私は、どういう訳か、昔からこの瓦屋根は美しいな!と思ってきました。特に、お寺の大きな瓦屋根の曲線美は品もあって好きです。以前は、この瓦の「重さ」が、家を台風等の強い風から守ると言われました。日本家屋のひとつの「条件」として、どのような意味をもっているのか?!学び直してみたいと思います。
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漆喰塗りも井戸掘りも、体験する前はまったくどのようなものになるのか想像もつきませんでしたが、実際に意味を感じながら体験をし、それを振り返ることでその背景にある奥深さが少し掴めてくるように思えます。瓦葺きも未知の世界ではありますが、子ども心のワクワクする気持ちを大切にして、その古来から守られてきた意味を感じていきたいと思います。
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瓦は夏は涼しく冬は暖かいということを聴きました。そしてまた、100年以上使え、土が材料であることからも、永続的に作っても環境を破壊しないものであり、日本の気候や風土にあったものであることを感じました。先日の聴福庵での学びからも、「何か物を作るときはその物の耐用年数よりも原材料が出来上がる年数が短くないと長続きはできない」とありました。子どもたちに残していきたい未来を思うとき、先人から学び、今に活かしていく必要があるからこそ、また瓦からも学んでいきたいと思います。