昨日は、自然農の畑に今年2回目の妙見高菜の種を蒔きました。昨年は、虫に食べられさらにはイノシシにあちこち掘り起こされ見るも無残な状態でしたから今年は丁寧に見守りながら畑の手入れをしています。
しかし昨日、また見に行くとイノシシが鉄柵を2か所突き破り、突き破ったところから反対側の柵まで一直線に猪突猛進しているのが痕跡に残っています。何回も突進したというよりも、一度の突進で鉄柵が曲がっていましたからすごい力です。
ちなみにこのイノシシとはニホンイノシシのことです。
イノシシは成獣で、体長は100cm~170cm、体重は80kg~180kg程度の大きさになります。 体毛は明るめの茶褐色~黒褐色をしていて、色は個体差があります。そして走れば時速40km、垂直ジャンプならば1m以上を飛ぶという脅威の身体能力があります。さらに大抵の生物は鼻先が急所ですが、イノシシの場合は鼻先は強靭な武器です。 その硬い鼻先で重さ70kgの岩をも動かします。さらには泳ぎが得意で、犬かきのような動きで池や川を、時には海を泳ぐこともあるそうです。毎年中国地方から四国まで瀬戸内海を泳いで渡るイノシシも発見されています。すごい野性ぶりです。
そしてニホンイノシシは雑食性で普段は植物性のものを食べていて秋になれば冬を越すためにドングリなどの木の実、果実、タケノコ、地下茎、芋などを食べ体力を蓄えます。 動物性のものでは、ヘビやカエル、ネズミ、ミミズ、土中の幼虫などを食べます。
イノシシの天敵は、幼少期はキツネや野犬、フクロウ、カラスなどですが成獣になってしまえば現在の日本においては敵なしです。昔はオオカミがいましたから、成獣でも天敵がいたかもしれませんが今では鹿と同じく増え続けています。
このイノシシにまともに立ち向かっても勝てないので、対策として鉄柵をしましたが頭もよく賢いのでこうも毎年破られては大変ですから色々とこちらも相手のことを調べては知恵比べをしています。畑の中にあるサツマイモが狙いみたいなので、収穫までが勝負であとは柵を破ってこないのでこの先また破られたら来年は別の場所にサツマイモだけを移動させていこうと思います。
文献を読み進めると、農耕社会がはじまってからイノシシやシカによる農作物の被害はずっと続ているようです。江戸時代の文献では、戦国時代くらい前からの鉄砲による追い払いや鹿威しの設置など、さまざまな対策が取られています。
人間の数が圧倒的に増えてからかもしれませんが、お互いの境界線を超えて生息地域が重なるとお互いをどう尊重していくかが課題になります。人間だけが生きているわけではないのだからどう調和していけばいいか、色々と考えは尽きません。
引き続き、7年目になる妙見高菜を見守りながら自然から学び直していきたいと思います。
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これだけの力を持ったイノシシに畑で出会ったらと思うとゾッとします。今も昔も対策が講じられてきたとはいえ、今後AIが導入されたら野生対人工知能の
新たな戦いが始まるのだろうかと不安もよぎります。
二宮尊徳翁に「分度」がありますが、生活に必要な限度を定めることは巡り巡って必要なところに行き渡ることであるとも感じます。自然から得た学びを子どもたちに還元していけるよう、精進していきたいと思います。
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いろんな地域で、自然界のバランスの崩れが、「天敵のシステム」を崩してしまっているようです。そんな中、彼らも生きるのに必死でしょうから、命懸けで人間の知恵を超えていくかもしれません。また、「境界線」の引き方というのは、それぞれの自己都合で、お互いが了解したものではありませんから、そこには、共生のための新しい智慧を含んだ対策が必要となってくるのではないでしょうか。
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7年実践が積み重なっていることに凄みを感じます。実践の積み重ねは知識では補えない深みを感じます。その時々に新たな学びを提供して下さるのだと思いますが、私自身も見ていて学ぶでは深まらないからこそ、自身も実践を継続して積み重ねていきたいと思います。
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完全に感想になってしまいますが、、イノシシは干支のイメージが強く、実際の体調や体重、その身体能力などを知ると驚いてしまいました。ジャンプ力や海を泳いで国境も越えてしまうなど、畑の被害を考えれば人間にとっては敵にも見えてしまいますが、敵ながらあっぱれと思えるほどです。凄いなと純粋に思える、そんな感覚も大切にしていきたいと思います。