昨日、聴福庵の厨房の天井に竹炭を貼りすべてを竹炭で埋め尽くしました。この聴福庵にはすでに2トン以上の炭を床下に配置しており、家のあちこちは炭で満たされます。この天井に数千枚以上の竹炭が貼られてより一層、澄の黒や夜の暗闇があたたくなってきました。
少しご紹介するとこの竹炭は効果は非常に高く、暮らしのあちこちで利用されています。炭になる段階で素材の組織である無数の小さな穴がそのまま残ります。この部分のことを多孔といいこの多孔の内側の凹凸が吸着性に優れており空気の清浄や脱臭、水の浄化、湿度を一定に保つ調湿効果に力を発揮するそうです。
他にも竹炭にはミネラル成分が豊富に含まれ、その抽出量は木炭の数倍にもなります。カルシウムやカリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄分など、健康を守る天然ミネラルが、水に溶けやすい形で、しかも豊富にバランスよく含まれているといいます。水の中に入れたり、炊飯するときに一緒に入れればミネラル分がしっかりと融けだし美味しく健康な食べものになります。
他にも竹炭は弱アルカリ性~アルカリ性を示すPh値をもっていて雑菌が好む弱酸性に対して大きな抗菌効果があるといわれます。他にも竹炭には吸着力があり、防湿・湿度調整作用や脱臭作用があります。その無数の穴が湿気を吸い取り、適度な湿度を保ちます。炭の表面に空いている無数の穴の中には有効な微生物がいて、空気中の湿気やにおいの成分、建物の建材によるホルムアルデヒドなども吸引し、消臭分解してくれるそうです。
また竹炭をお風呂に入れると、湯の中で加熱されることで竹炭から放射される遠赤外線の波長が短くなりからだのすみずみまでよく温まり、ぽかぽか効果が得られると言われアトピー等の皮膚炎にもその効果を発揮するといいます。そして竹炭からは強力なマイナスイオンが出ているといいます。このことから空気をきれいにするだけでなくヒーリング効果もあるといいます。
他にも竹炭にはたくさんの効果があるのですが、実際に天井に貼ってみるとその効果や威力の実感に驚くばかりです。部屋の快適度や安心感、そして隣の天井にある煤竹との絶妙なバランスでむかしの懐かしい感じが一層引き立っています。癒しの効果は絶大で、ここにいるだけで心が穏やかになってきます。
目に見えるものだけを信じるような現代の世の中で、こうやって具体的に体験できることは本当に素晴らしいものです。子どもたちにも、体で感じる安心感や懐かしいと思える心の満足感などを幼いときに味わえるように古民家甦生を丁寧に進めていきたいと思います。
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竹炭が敷き詰められ、雰囲気が一変したことを写真からも感じます。そして、聴福庵には、部屋ごとに様々な特徴があり味があることを感じ、それでいて全体で醸し出している雰囲気もあり、厨房もまた一つ特徴が増えたように思います。特に厨房は食事をしながら笑いの絶えない部屋の一つであると思うと、尚更癒しの効果は倍増かもしれません。聴福庵の変化の過程をまた記録に残していきたいと思います。
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炭の効果は目に見えませんが、しばらく過ごしてみると「実感する」ことはできます。すぐに「理屈」を言いたくなりますが、この「実感する経験」をもっと増やす必要があるでしょう。理屈を言う前に、理屈抜きで「味わってみる」というのも、人生においては大事なことではないでしょうか。「科学」よりも「智慧」が勝っている世界をもっと楽しみたいものです。