刷り込みの仕組み

先日、インターネットのニュースでメンタリストDAIGOさんの興味深い記事を読むことがありました。この方は心理学に基づき、それを応用して暗示や人心を掌握したり人間の持っている刷り込みなどを上手く逆手にとって活用する仕組みを展開されています。

今回私が興味を持った記事は下記の話です。

『タバコやダイエット中の甘いものなど、やめたくてもやめられないものってありますよね。今回のメンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」では、そんな悪い習慣をやめる方法について解説します。禁煙やダイエット中、自分に禁止や制限をかけると、1.5倍それが欲しくなってしまうというのがわかっています。では、どうすれば成功するのでしょうか。実は人間の、強制をされたりノルマを課されるとやめたくなるという心理を利用すればいいのです。つまりタバコをやめる方法としては、制限をかけるのではなく、逆に自分に「何本まで吸わなくちゃいけない」といったノルマを課すのが正解なのです。禁煙をすると太るという話もありますが、これなら両方簡単に成功できて、一石二鳥かもしれません』

この自分の悪い習慣をやめる際に、禁止や制限をかけることでかえって欲が増大するということがわかっています。それを逆手にとって「ノルマ」にしてしまうという発想です。

ノルマを自分に課せば課すほど、「やらされ感やさせられ感」が強くなっていきますからかえってやりたくなくなっていきます。「やってはいけない」ではなく、「やらなければならない」と思った方が人間やりたくなくなるという心理を活用しているのです。

これは上手く人間心理をついていることと思います。

昔から本来、やりたかったものにノルマを課される教育をされてきていますから勉強が嫌いになっている人が多いように思います。私も、社会人になってから学問の歓びを知り、今では様々な人から博士だのオタクだの職人だのこだわり強いなどいろいろと言われますが勉強好きだったわけではありません。

ノルマを課されていたころは、反発するか仕方なく従うかしか選択肢がなく、すぐに自分に「しなければならない」と言い聞かせて行動する癖が沁みついていました。主体的にやりたいことをただ楽しくやっているのではなく、どこかからマジメにやることにすげ変わってしまい楽しくなくなっていくのです。

責任感という名のノルマを自分に課すことでかえって続かないという悪循環に陥るのです。それを逆手にとって、自分の悪習慣を換えてしまうというのは面白いことと思います。

悪習慣をやりたくないことによって改善していく、マイナスをマイナスで消すという仕組みです。そもそも悪習慣をマイナスと思っていないから、いつまでたっても直すことができません。だからこそ、悪習慣を悪習慣だと如何に脳に自覚させていくか。ここが重要だということになります。

本人の脳がこれは絶対によくないと刷り込みを取り払われるまで、その悪習慣はいつまでも変わりません。これが意識改革です、それを取り払うための仕組みとしては脳の構造を理解し、脳がかえって刷り込みを刷り込みなおすのを手伝うことを実行していくという具合です。

色々と刷り込みを深めていると、なぜ刷り込まれたか、どうして刷り込んだかの理由が見え隠れしてくるものです。子どもたちが安心して自分らしく生きていけるようにより探求してみたいと思います。

 

  1. コメント

    私は、かなりのヘビースモーカーでしたが、「タバコを持ちながら、いつでも吸っていいよ!」と自分に言い聞かせながらやめることができました。確かに、「禁止」や「強制」は反発を招きます。そういう「人間心理」は、反射的に働きますから、「仕組みづくりの智慧」として知っておく必要があるでしょう。思えば、幸之助さんは、人間の心理にも長けていたようです。

  2. コメント

    心理学を用いりながら自分自身を知り、今後に活かしていくのは大切なことなのだと感じます。行動パターンが分かれば、分析して実施していくのだと思いますが、そのときに逆手にとって活用することは、何事においても見え方を変えていく方法でもあるのかもしれません。

  3. コメント

    禁止や制限で大きな反発が生まれたら、それを抑えるためにより大きな力が必要になるのだと思います。自己のことであればどちらも自分にかかるだけですが、これを悪用する者からしたら逆に弛めてジワリジワリと反発が起きないよう変えていくのかもしれません。自分たちのことや、もっと大きな全体のことなど、様々な視点を持って物事を観ていきたいと思います。

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