東日本大震災から今日で8年目を迎えました。あの時の東京で被災した私もあの揺れの大きさや自然の畏怖は忘れることはできません。あの時を思い返すと、まるで昨日のようにその怖さが思い出されます。
新宿の高層ビルの中、周りの高いビルが左右に揺れて今にも折れそうな具合です。これが折れたら間違いなく死ぬだろうとほぼ諦めの状態でテーブルの下に隠れていました。
その後は、電車などすべてが止まっており帰宅するとキッチン周りがぐちゃぐちゃになっていました。この揺れの恐怖でも大変なのに、その後に津波が来たと思うと想像を絶するものです。そしてあの原発のメルトダウンが発生し、空から放射能が降ってくるという人災がやってきました。あの人災が立ち直れないほどの災害で、自然は回復しても人災はなかなか回復することができません。
私たちはすぐにサテライトオフィスを福岡に設け、そこに社員と家族を連れて移動しましたが移動できない人もいました。遠方からできることとしたら物資の調達やお手紙などで励ましくらいでした。
あの体験がなければ、私たちは今のようにむかしの田んぼでお米を作ったりすることもなく、自然農法や発酵技術を学ぶこともなく、むかしの暮らしとして古民家の甦生や、伝統の継承なども学ぶこともなかったと思うと私たちは今でもあのことを忘れてはないと感じるのです。
毎年この日は、会社で「大切なことを忘れないDAY」として、日本人の生き方や道徳、そして何を優先するべきか、日本人とは何かということを学び合います。これは子どもたちが将来、同じような体験をするとき先人をはじめ私たちがどのようにそれを受け止めて乗り越えてきたか、そしてその禍いを転じてどう福にしてきたかというモデルを示すための実践の一つです。
いつの日も、いつの時代も、最期まで遺り、子孫の徳になっていくのは先人たちの譲り遺した想いと生き方、生き様です。
子どもの志事とは何か、私たちの本業は何か、忘れない日にしたいと思います。
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8年という月日の中で何をしてきたか、とても考えさせられることです。震災以降生まれてきた子どもたちは、あの震災を体験していませんが、このことをどう伝えていくことが出来るのか、それもまた今の時代に問われている大切なことなのだと改めて感じます。大切なこととは何か?と投げかけにあったように、そのことを考え行動していきたいと思います。
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私は、阪神淡路大震災を大阪で体験しましたが、あれだけの恐怖を味わっても、その意識は年々薄らいでいきます。のちに振り返ったときに、私たちは「何を学んだのか」ということが歴史に残っていくことになるでしょう。それは大きな事件だけではありません。日々の貴重な体験から「何を学び、どう生きているのか」そこを問い直す必要があるようです。
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大災害の後や戦後の復興の時代と比べて今は「平和で豊かな社会」と言われますが、その言葉によってそうだと思い込み考えなくなることもあるように思います。物は溢れましたがそれは豊かなのか、目に見える大きな争いはありませんがそれは平和なのか。防災五箇条にある「危機意識の欠如、備えを怠るな」の言葉の通り、このような日にこそそれを考える必要性を感じます。子どもたちの未来を想うからこそ、真実は何なのかと、本当のことを捉えていきたいと思います。